1.《ネタバレ》 見どころに溢れた作品でとても楽しませてもらいました。まずは日本刀とセーラー服。たぶん両方とも原作に則っているのでしょうが、日本刀は別にしても米軍施設内のハイスクールにセーラー服で通う必然はありません。原作へのリスペクトというより、オーディエンスへのサービス精神と解釈しました。チョン・ジヒョンさんは20代後半。そのセーラー服に違和感を覚えないのはオヤジ視線だから? それで日本刀を振り回す姿はまさに「猟奇的」でございましょう。次に倉田保昭さん。最初にして最後の和製ドラゴン俳優の健在ぶりが嬉しかった。昔は随分とお世話になりました。剣技ではなくまわし蹴りなんかをもう少し観たかったけれど、それは主役の猟奇お姉さんが時々お御足を披露していただいたので良しとしよう。アクションも膨大なカット割りによる誤魔化しが上手いです。斬る瞬間はコマを落し、フォロースルーをスローモーションにすることで、筋力のない女性の動作を機敏に演出できている。老眼が入り始めた目が悲鳴を上げましたがギリギリ許容範囲でした。翼のあるヴァンパイアとのチェイスは「アンダーワールド」と比べるとパロディ以下だけど、わざわざそんなシーンを用意した度胸を褒めてあげましょう。真っ当なB級映画なので、ストーリーへの言及はご勘弁。