13.《ネタバレ》 私の父親もアル中のクズでサイコパスなので、住田君が父親を殺害するという本作は彼は私の代理なのかと、心に突き刺さります。父殺しは通過儀礼であります。住田君がボコボコにされ「立派な大人になるんだ!」と叫ぶシーンは何度観ても涙が出ます。震災を背景にしているのも、ベタですが主人公の破壊と再生を重ね合わせてて良いです。戦争映画のような何とも言えない切ない音楽も印象に残ります。私にも茶沢さん現れないかな。 【DAIMETAL】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-08-15 05:25:59) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 落ち込んでいる時には見ない方がよい作品です。 人に傷つけられる側も、人を傷つける側も、避けることのできない世の中の理不尽の中にいることをはっきり意識させられます。 いくつか、?と思う演出がありました。 住田のパーカーが最後まで結構きれいに見えることとか、お金をむしりとられて食事にも困るはずなのにいつまでも血色がよいこととか、などです。 パーカーは洗っているのだとしたら、「洗濯機」に触らないわけにはいきません。リアルにしたいわけでもないのかもしれませんが、客が余計なことを考えさせないようにうまくつないでほしいものです。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-03-09 14:31:17) |
11.《ネタバレ》 確か原作では震災は関係なかったはず(よね?)。実は結構期待してたんですが、何か違う方向のものでした。まぁこの監督さんらしい暗くて救いようのないクズが出てくる映画ですよねぇ、観ていて気持ちが暗~くなってきちゃう・・・ある意味鑑賞するのに体力が必要な感じ。そういいつつ若い子達の力演はすごかったなぁ、二階堂さんかわいいね~結婚しようのとこは、なんか知らないけどウルっときた。。。力技な部分はありつつものラストは良かったと思いますハイ 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-03-07 11:21:36) |
10.5年以上前に見た、奇妙なサーカス以来の園子温作品。 自分の趣味が変化したことも理由だろうが、園監督は苦手な部類かも…。 奇妙なサーカスを見た頃の自分なら、好きな監督だっただろうが。 暴力描写、無意味な(監督の趣味?)女優へのエロい演出など、疲れる…。 今作自体は、十数年後に見たら「当時の日本ってこんなだったのか…」となんとなくわかった気になれるような、それぐらい2000年~2010年代のトラウマ観が反映されていると思う。(デフォルメされているけども) そう言った意味では、ある程度の意義はあるかなぁ…と。 あとは二階堂ちゃんかなー。ドラマで彼女の演技に惚れたが、今作はまだ初々しいが力のある彼女が見られる。彼女も満島のようになるのかな? 楽しみ。 ヒミズは原作を読んでいるが、原作の雰囲気とは良くも悪くも違った、自分は原作の方が好きかなー |
9.《ネタバレ》 出てくるキャラクターがみんな極端なため相当疲れましたが、平凡に描いても注目されないでしょうからこれは良かったのだと思います。 おかげで茶沢さんを見て「うわっ、ウザい!絶対友達になれんな~」とか、住田君の親父を見て「救いようない屑だな~ ○ねばいいのに…」とか、こちらも感情豊かに見ることができました。 ただ、毒物的なインパクトがあったので2回見る気にはなれません。 【午の若丸】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-12-23 17:57:15) |
8.《ネタバレ》 まるで「冷たい熱帯魚」の同窓会のようなホームレスの面々が笑えてくる。 内容としては、あの大震災とその再生と同じように、登場人物たちによる0 (ゼロ) からの再生が (表向きの) テーマですが、いったい善悪とはなんぞや? という裏テーマも含んでいる気がした。ヤクザたち、住田と茶沢の親たち、無差別的に人を襲ったヤツら、、。「悪」にも色んな種類があるもんだ、と感心する。しかし、悪人もこれだけいると食傷気味になって、善人のふりをした悪人はおらんか? となってくる (笑) 例えば、渡辺哲のオッサン。人を殺してまで600万を手に入れて、その金で人助けはだめだろう。こいつは、悪と言うよりは "偽善者" と言える。住田と茶沢が不登校になっても、何の対策もフォローする事もなかった担任の先生。こいつは悪人でも偽善者でもないが、苦しむ生徒を助けない先生は善人とも言えないだろう。 茶沢さん。善意の押しつけは偽善にすぎないが、彼女の場合はちょっと違ったようだ。 あの大震災の混乱と絶望のなかでも、善悪や損得勘定を超越した心、つまり真実の愛もいくつかは生まれたんだろうな、と思いたい。 【タケノコ】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2013-10-14 03:40:26) |
|
7.《ネタバレ》 夜野正造が中年のオッサンに設定変更されていたのが無理ありすぎて 「スミダさ~ん」って犬のようにまとわり付く渡辺哲が痛すぎる。 茶沢さんは完璧。ミキ役の吉高由里子は友情出演なのかな~? 脚本が原作どおりなら事務所がOKしなかったんでヌルい内容に代えて もらって参加した…などなど色々と詮索しながら観たのであります。 【かれく】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-04-28 10:39:13) |
6.《ネタバレ》 原作にまったく関係ない(そうな)大震災を取り入れるという、ある意味相当不謹慎とも受け止められないことをしてまで、伝えたいテーマだとは自分には感じられませんでした。そもそも、あの泥棒になんで二人の人間が必要なんだとか、通り魔をこちらも刃物を出して威嚇したり、あるいはバスの中の通り魔を殺しかけても全然警察が関与してこないとか、殺人事件重要参考人と決定しながら一晩放置とか、細かいリアリティを無視するような作風は、大嫌いな部類です。できたら今後は避けたい監督ですね。 あと、監督の指示か、本人が意識してやってるんかわかりませんが、自分に容貌が似ている有名女優の演技を模倣してるのがみえみえで、どうしても不快な印象をもってしまいました。(自分の知る限り、桐谷美玲がガッキーの真似したの見たことないですw) あと、18歳未満の女優の下着姿、よもや単純所持に該当しないでしょうね。こんな微妙な印象の映画を録画したものを所持してて逮捕されたり、名誉を失ったりしたら、やりきれないですw 【rhforever】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-04-06 12:26:11) |
5.本作は登場人物が叫びまくって、とにかくうるさい。メッセージの押し売りみたい。 「冷たい熱帯魚」みたいに、完全に異世界で狂った人がワーワーしてるのは楽しいんだけど・・・。 「園監督はリアルな世界を描くのが苦手なんじゃなかろうか。 震災要素もとりいれ、今回はリアル路線で行くのかなと思いきや、登場人物の叫びっぷりや、唐突に出てくるキ×ガイ達を観ると、「案外いつも通り」と思わされた。その結果、非常にバランスの悪さを感じた。 そんでもって、最終的にいい話みたいにまとめちゃうのも嫌。 地震を扱った以上、絶望だけで終われなくなっちゃったんだろうなぁ。 園さんには、難しい事考えず、吐きたくなるような無邪気で狂った映画を撮ってほしい。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-07-22 11:52:27) |
4.《ネタバレ》 『冷たい熱帯魚』もそうだったが、園監督の膨大な熱量には驚嘆させられる。前半は物凄い傑作になりそうな予感がしたが、父親殺しから急に展開が尻つぼみに…。こんな親おるかい!と思える(現実にはいるかもしれないが)過剰に〈悪〉な父親を、いとも安直に殺害してしまう軽薄さ。そこから『タクシードライバー』のトラビス・ビックルよろしく〈世直し殺人〉を決意した途端、都合よく主人公の周りで起こる通り魔事件。ヒロインの家庭環境も中途半端に放置。〈自首か自殺か〉なんて、スパイク・リーの『25時』かよ!って、中学生にそんな酷な決断をさせるなよ(震災を絡めているのも無意味)。結局のところ、二階堂ふみのパンチラを拝見できたことが一番良かった。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-07-15 07:19:37) |
3.《ネタバレ》 去年の12月、早稲田大学の某自主映画祭で、学生が監督した「砂の島」という中編作品を鑑賞した。311を受けて一から脚本を作ったというその作品では、その災害を受けて変容してしまった人々の心の動きや生活がリアルに描かれ、深く胸を討たれる作品に仕上がっていた。それに比べ、「ヒミズ」のなんと“取ってつけた”ことか! 大体、一人の中学生の個人的なレベルの悩みと、被災地の映像を“がんばれ住田”で結ぶことなど、あんまりではないか。監督が真摯に取り組んだつもりでも、こうも随所で物語の“取ってつけた感”が出てしまっては、嫌な感じしか残らない。所詮、テーマに中途半端に取り組んだ作品は、そこに真っ向から勝負した作品に敵うものではないのだ。 しかし、そうした致命的欠陥が存在してもなお、主人公2人を取り巻く過酷な環境を、観客に体感させるように描き出した監督の手腕は評価されるべきであり、物語の輪郭を鮮やかに切り取った染谷将太・二階堂ふみの瑞々しい演技の素晴らしさは言うまでもない。その頭を痺れさせるようなテンションの高さは「ハート・ロッカー」に通じるものがあり、主人公が生きる“戦場”さながらの日常という舞台設定がひしひしと伝わってきた。 【j-hitch】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-23 19:47:15) |
2.《ネタバレ》 私はやはりこの作品も”愛のむきだし”超えではないなあ、と思いました。、、、うーーーん!?しょっぱなで、東北大震災被災地ロケ!しかも、俳優がいて、洗濯機をもってきて、キャメラまわしてる時点で、訳が解らなくなりました。こんなことは、やるべきではなかった!と個人的には思いました。 それと、脚本というか、脚色というか、なんか、大ざっぱな感じはしました。また、常連俳優達のコミュニテーみたいなものが、多少、ハナについたの、デスガ!、ちょっとみかたをかえると、あのおおげさな芝居などみると、なにか、フェリーニの”道化師たち”“とある比喩”みたいな存在理由みたいで、よく考えてみると、なかなか、面白い!それと、”川に沈んだ廃屋!”ね!これはきれいだったしすばらしい映像。 でも、とは言え、ひつこくも繰り返しになりますが、わたしは震災被災者ではないですし、同時に、わたし自身は、この作品のあくまでも”受け手”であり、”傍観者”であるので、どんな形にせよ、このような作品を撮り上げ、世の中に発表された、監督はじめスタッフの方々にはものすごい敬意を感じるし、称賛に値すると、わたし自身は思います。他にはない種類の、毎回、非常にたのしみな表現者であることに変わりないですし。(これのテーマの肉親親子、動物同士のどうしようもないフリクション。サガ。自分自身をコントロールできなくなる恐怖、を表現されていることを含めて。)ヒトのこころの深淵とか、モラルとか愛とか、目に見えないナニカを鋭く、抉っている!!! 【男ザンパノ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-22 01:46:31) |
1.《ネタバレ》 役者達の演技はとても良く、演出にしても緊張感を持たせた中に非常に細かく日常の動作を捉えたものもある。暴力描写もイタタタ。。。という感じで良い。殺人を犯すまでの緊張感は抜群だが、後半はそんな不穏な空気が緩んでしまってなんだかどうでも良い感じ。主人公を取り巻く壮絶な環境が例の父殺しを機にある程度落ち着き(?)、主人公の内面にフォーカスした自分探しのパートになると急に漂い始めるのが、「何甘えてんだこのガキ」的な発想。そうなると結末もどうでも良くなってきてしまう。後半は茶沢さんでもった様なもんかな。窪塚のぶっ飛んだ演技も相変わらず存在感ありでした。原作未読です。 |