1.《ネタバレ》 登場人物は大半が日本人だけど、全体的に異国情緒らしさが出てて、監督が外国の人だと、こうも雰囲気の違う映画になるんだな~と感じました。そしてブラジルの日系移民社会でこういうことが起きていたということを初めて知りました。ストーリー自体はそれほど深い内容ではなく、もう人ひねり欲しかったというのが正直なところですが、皆さんいい演技してらしたので最後まで集中してみることが出来ましたね。日本の勝利を信じる人たちが、信じない人たちを「汚れた心」「国賊」として成敗しようとする。その経緯は見てて悲惨きわまりないものだけど、でも第二次大戦直後。しかも祖国から遠く離れた場所。時代背景を考えれば、ワタナベ達をそのまま非難する気にもなれない。タカハシは実行犯役を務めていたけれど、でも彼はいってみれば「中間」の人であったと思う。だからこそ、手を血に染めるほど、彼の目はうつろになる。双方の気持ちがわかっていたからこその苦悩。結局、全ての人は時代に翻弄された被害者であったのだろう。