10.《ネタバレ》 んなわけない!とはいいながらの札幌サスペンスエンタテインメント第二弾。
札幌在住の身としてはやはりこんな事あるわけがない!と思いながらも、その「ある分けない事」が起こっているのが非常に楽しい。
市電を使ったチェイスに乱闘、ジャンプ場でもヤクザとのやりとり。近所の世界で行われる誇張された非日常がとにかく面白い。外連味の強いもう一つの札幌がそこにあるのだ。しかも演じてるのは北海道のスター大泉洋。
起こる事件はススキノ的、しかしそのサスペンスの真相は思わぬ方向に行くのにはビックリ。北海道を救ってくれるかもしれない議員を守りたいと思う連中がここまで暴徒化して探偵を襲うとは、自然に出来てしまったものが探偵を襲っていたというアイディアは面白いです。そして真の犯人はなんともあっけなくどうしようもなく悔しさだけが残る。本作を包む空気は怪しくも優しく、そして苦い。
アクションシーンもやはり頑張っていて、乱闘シーンなども松田龍平のスローモーなのに怪力な所とか非常に良いですね、カッコいい!
大泉のちゃらんぽらんだが筋の通った探偵という、なんだかんだ最終的には格好良く見える所も素晴らしいですね。
ただ全体的に助長なシーンが多く、若干退屈になってしまうところがあるのも確か。エピローグがやたら長いのもご勘弁。
ですがご近所映画としてはやはり満足しない訳にはいきません。面白かったです。