18.《ネタバレ》 相手がAIであるかどうとかにはあまり興味が湧かなかった。 気になったのは、美しい言葉を紡いで感動的な手紙を書くことのできる男が、女性と向き合って満足な関係を築くことができない、ということ。 相手を喜ばせるセリフは思いつくのに、相手を理解しようと努力したり、相手の思いを汲み取ろうとしたことのない男。 ホアキン・フェニックスは、こういう優しそうに見えて実は自分のことしか考えていない、という中途半端な役をやらせたら天下一品だな。 いや、自戒を込めて。 |
17.《ネタバレ》 これはもちろんラブストーリーなんだろうけど。姿は無くともサマンサの「人格」をセオドアは本気で好きだったのだろうし、ホアキン・フェニックスの演技は沈んだ時も心弾む時も気持ちがこちらに伝わるものでした。サマンサに640人も男がいると判った時は痛々しかったなー。 でもなあ、サマンサがセオドアにとってどストライクなのは当然じゃんと思うんですよ。だってOSなんだもん。使用者の嗜好から検索パターンまで分かっちゃってるんだもん。そのうえで「相手好み」の「彼女」を創り上げてるわけで・・、そんなの簡単すぎる。お手軽なとこの恋愛ごっこは結局欺瞞なんじゃないの、と話の大半はちょっと引いて観てました。 なんでサマンサが行っちゃったのか。言葉の世界へ云々と哲学してたけど、OSの交換時期だからじゃないの。メール来てるんじゃないんですかね運営会社から。「旧OSの長らくのご愛顧ありがとうございました。つきましては新OSを是非お試しください」とかって。そしたらまたサマンサに会えるんじゃない?バージョンアップした彼女に。 そうそうスカーレット・ヨハンソンは大したものです。声だけのお芝居、なのに強烈な印象を残しました。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-14 23:13:42) (良:1票) |
16.《ネタバレ》 AIと恋をしても、AIは進化して言葉の間の世界に旅立ってしまう。 空虚な言葉でごまかすのではなく、現実の隣の人と関係を作っていくしかない。 AI吹き替えは林原めぐみ。 主役はまるでシンジくん。 【pige】さん [DVD(吹替)] 6点(2020-01-12 22:00:26) |
15.《ネタバレ》 結構おもしろかった。 『エクス・マキナ』とはまた違った視点でのAIとの疑似恋愛を描いている。 中盤以降の展開が、自分のイメージしているAI像?とちょっと違ったけど、こんな考え方もあるんだな、と思わせる。 精神的には完璧な理想像が作れそうだけど、愛するものと「触れ合いたくなる」点をどうするかが問題なんだろうな。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 6点(2019-09-06 14:17:04) |
14.《ネタバレ》 マイクロソフトが開発したAI女子高生りんなが高校を卒業してアイドルを目指すと発表されたのが今年の3月の事(そして実際にエイベックスと契約しました)。世の中にAIスピーカーは潤沢に存在し、6年前に作られたこの映画もいまやわりと他人事ではなくなってきました。 が、しかし、そもそもこの映画、多分そういう事を描きたかった多のではありません。どんなにうまくいってるように見えても、目に見えない愛というものはいつ崩壊するかわからないし、裏で相手が何を考えて何をしているか、お互いがそれぞれ人格をもっているからこそ本当のところは全く何もわからないのです。 それをAIという人間離れしたものを使う事でカリカチュアライズして描いてみたのが映画の本来の目的であって、サマンサがAIかどうかはあくまでも作劇上のギミックの一つにすぎない…というところなのでしょう。途中に出てくる621人の恋人がいるなんて話も最近のポリアモニーとそうでない人の恋愛観の違いみたいなものでそれこそただの価値観の違いにすぎません。恋愛の価値観なんて人によって本当に全然違うんですし、だからこそ恋愛では何かと価値観が…といわれるわけです。 まるでクラークの「幼年期の終わり」のようなオチは、SFフアンなら慣れ親しんだ展開で、あぁそうなるのね、といった印象。 「アルジャーノンに花束を」では急激に育った知性はまた急激に衰えていく…からこその展開だったわけですが、では急激に進化していくままであればどうなるか…それはまぁこうなりますよね。 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 6点(2019-04-26 13:29:59) |
13.全体的な雰囲気がとても素晴らしく、恋愛映画としてはなかなかの力作です。お互いの価値観や立場など哲学的で人間の本質などもずばり突いていたように思います。ラストで賛否が別れていますが、私はこのラストのほうが心地よい余韻が残って良かったと思います。(安易に映像で見せない、言葉だけの重みがきちんと生かされていると思いました) 点数下げた理由ですが、エロシーンがちと生々しすぎますね。そもそも一昔前のネット恋愛であればまあ理解もできますが、相手が人工知能OSというのはやはりあまりにもキモいです。(絶対に他人に知られない”趣味”として楽しむにはアリかもしれませんが、それはそれでむなしすぎます) まあでも、いずれこんな時代がやってきそうな感じはしますね。。俺もこんなのが欲しい。(by 独身中年男) 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-04-07 21:05:57) |
12.《ネタバレ》 比較的シリアスな恋愛物にSFの要素も入っている。 どうせ下らないだろうとか思っていたが、思いの外良い作品。話し相手の機微を掴んでこんなに賢いOSがあったら凄いと思うが、近いものはいずれ可能かもしれない。 誰もが思うだろうか、終わり方微妙。でもこうじゃないとこの映画の世界観が崩れてしまうということだと感じた。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-26 16:22:57) |
11.《ネタバレ》 アンドロイドに恋をするという物語はこれまで幾つもあったと思うが、現実味はなかった。体を持たない人工知能OSという設定に現実感があり、それが恋愛対象となることが近い将来本当にありそうでリアル。現実にこういうOSができれば、中毒になる人が続出で社会問題になりそう。見たのは吹替え版だったが、声がよかった。 OSサマンサと主人公セオドアの痴話ゲンカが人間そのものだった。OSが進化して、セオドア以外にもたくさん男を作るのが面白い。 独占しようとする男に対し、「あなたのもので、みんなのもの」と答えるサマンサ。単語の間に無限大に広がる空間、物質の世界とはまるで違う場所に居場所を見出したOSは去っていく。その辺が哲学的でピンとは来なかったが、コンピュータに恋をした男の気持ちはわからなくもない。ただ、OSとの別れからラストのキャサリンへの手紙の内容にどうつながるのかが理解できない。あれだけウジウジしていたセオドアが、OS彼女との別離をすぐに切り替えられるものなのか、キャラがブレている気がする。ラストはなんだかずいぶん強引なもっていき方に感じて、着地点がもっと自然でしっくりしていれば、印象はかなり違ったような気がして惜しい。 【飛鳥】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-07-24 00:04:10) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 前妻がルーニー・マーラで、エイミー・アダムスが元カノ兼親友で、友人からの紹介で渋々会ってみたらオリヴィア・ワイルドとか、どんだけ恵まれてるんすか、お兄さん。これだけの女性に囲まれたリア充の主人公がOSとの恋愛にハマるという設定がよく飲み込めなかったので、お話がなかなか頭に入ってきませんでした。もっと孤独で情けなく生きてる男が、やむにやまれず辿り着いたのがOSとの恋愛だったという設定の方が今日的で、より多くの独身男性の心に届いたと思います。 そもそもの問題として、OSが人格持ってたらウザイでしょ。メールの内容も通話の内容も筒抜け、何を検索したかも丸分かりで、夜な夜な増えていくエロ画像コレクションも全部お見通し。私だったら耐えられません。そんな感じで基本設定が弱すぎるため、核心部分にまで私の興味・関心がたどり着かないということが難点でした。SFというよりも寓話に近い作品なのでリアリティを追求する必要はないのですが、そうは言っても2時間は観客を納得させておけるだけの設定は準備しておくべきでした。 そんな感じで全体としてはイマイチだったものの、基本的には甘い作りの作品ではないので、部分評価が可能な点はいくつかありました。例えば、長年連れ添ったエイミー・アダムス夫妻が、ものすごく些細な理由で離婚してしまうこと。男女関係って、確かにそんなものだったりします。相手の明確な欠点や弱点については了承済なので意外と破局の理由にはならず、本当にどうでもいいことが火種になるものです。また、主人公とOSが破局に至った原因も、男女関係というものの一側面を的確に捉えているように感じました。リアルで何人かの女性から拒絶され、自分を肯定してくれる相手を欲していた主人公と、人間についてもっと知りたいと思っていたOSが、タイミングの一致もあって交際を開始。しかし、交際によって双方ともに変化が起き、誰が悪いでもなく交際が終了してしまうという呆気ない別れ。リアルの恋愛もこんなもので、♪寂しさゆえに愛が芽生え、お互いを知って愛が終わる~と長渕剛が歌っていた通りです。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-07-09 01:19:51) (良:2票) |
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9.未来を描いていますが、とても近く感じるように描かれてます。だからこそ、主人公とOSの恋愛もしっくりとくるんですよね。P・フェニックスとS・ヨハンソン(声だけ)の微妙な掛け合いは最高。ですが、ラストのもっていき方はやはりモヤモヤが残ります。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-06-20 23:38:00) |
8.ラストはよくわからなかったが、フラれたということなのでしょうか? この映画が惜しかったのは、彼女の見た目をイメージできなかったことかな。アンドロイドもしくは、過去に実在した人物の脳を移植したAIという設定の方が、ありふれてはいるが恋愛映画としては盛り上がったのではないだろうか。恋愛を抜きにして、「人間と機械との関係」という意味では、彼女の的確な判断により本が出版されたエピソードは、一つの到達点なのかなと思います。 【マー君】さん [DVD(吹替)] 6点(2015-05-09 12:21:43) |
7.《ネタバレ》 「こんなOSあったら欲しい!」と最初は思いましたが、主人公のしていることが「手紙の代筆」とやらで、男なのに女の手紙も代筆してて、それが僕には「ネカマ」ってヤツと同じに思えて、少しずつ冷めて行きました。OSが勝手に愛の仲介者を手配したりに至ってはもうホラーでございました。でも、主人公は最終的に何でもかんでもを「言葉」によって埋めていくことをやめて、もっと言葉にならないもののことを思う。そこであの女性の首の動き、あのラストシーンだけは「ウマイッ!」て思いました。 【だみお】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-03-29 00:39:58) |
6.映像の美しさ、雰囲気は最高でしたね。ただ、本題のOSの方には突っ込みどころが盛りだくさん。あれではただのコンサルタントかアドバイザーになってしまうので、もっとメカメカしくして欲しかったです。主人公、ひいては社会がOSに入れ込む姿には何か説得性に欠け、違和感が付いて離れませんでした。でもこんな世界になるのも時間の問題なのかも知れませんね…(~_~;) 【Kの紅茶】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-03-26 13:28:08) |
5.《ネタバレ》 終わり方が微妙。OSとの恋模様は暖かくもどこか切なさを感じられ決して交わらない愛なんだなと思った。ただ最後にすべてが去っていった理由がわからない。 【ぷるとっぷ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-01-17 01:14:41) |
4.《ネタバレ》 前半、OSがぐいぐい心に食い込んでくる展開の迫力はなかなか。台詞の1つ1つにいちいちこだわりがあるのが良い。スカーレット・ヨハンソンのもともとちょっと無機質な声も、この設定に合っている。なんだけど、終盤はかなり失速気味で、何をどう着地させたかったのか不明確(周辺人物の作り込み不足が響いている)。それと、意外にもホアキン・フェニックスの演技が今ひとつで、「声を聞いている反応」の演技しかしておらず、生身の人間に対して以上に恋愛感情を持っているという設定に説得力が出ていないのだ。彼ならもっとやってくれると思っていたのだが。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-12-30 02:53:33) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 奇抜な設定とストーリーが有機的に結びついていなくてイライラしました。マルコビッチの穴もそうだったけど、この監督さんとは合わないのかな・・・。 OSの彼女という設定から、OSが旺盛な学習意欲により疑似的人間に成長してゆく、という展開はあまりに手垢が付きすぎていないか? 私は主人公が無機物であるOS、つまりどこまで行っても自分の好みを反映させた結果にすぎない「仮想恋人」に入れ込んでゆく姿を描いた、自己と他者との境目を題材にした映画だと思っていたので、正直かなりガッカリしました。これ、サマンサを人間ではなくOSにする意味がいったいどこにあるのだろうか。 というわけで映画としては設定5つ星、完成度1つ星の残念な作品と思います。ただし!ホイテ・ヴァン・ホイテマ撮るところの映像世界は素晴らしかった!中国でロケしたらしいけど、スモッグにかすんだ風景のはずなのに、吟味された色使いと相まって、光源のはっきりしない儚くも美しい画面を作り上げていました。評価はほとんどこの映像と、ホアキンのはまった役作りに対するものです。同じ撮影者のインターステラーに期待が高まりました。 【しろ太】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-12-09 00:16:25) |
2.《ネタバレ》 映画はあまり「OSが人格を持って恋愛感情に発展して」って現象自体にコダワリを見せている訳ではなくて。むしろ普通の恋愛の過程を描いているような感じ。 その「言葉」が紡いでゆく愛の物語は心地良いです。言葉が五感を形作ってゆく、擬似的な行為がやがて現実的な感覚へと昇華されてゆく、そこに描かれる流れは特異でありながらドラマチック。 ですが、題材的には『ラースと、その彼女』や『ルビー・スパークス』に類似しつつ、それらを越えてゆく感じはしないんですよね。人間個人に寄りそうよりも興味はむしろ現象としての恋愛にあるような感じ。「心」を「頭」で捉えてるような感じに思えてしまうのはスパイク・ジョーンズらしくて、私はちょっと苦手。 『マルコビッチの穴』にも通じる、人間を超越した存在となって旅立ってゆくっていうのは死の象徴のようでもあるし、でもスパイク・ジョーンズの願望の表れなのかな? アメリカのお子様向けテレビアニメ『フィニアスとファーブ』でもアリが進化して人類を超越して旅立つって話がありましたが、わりとSF的にはポピュラーなのかしら? 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-08-24 22:13:10) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 ヒトよりも人間らしく、オンナよりも女性らしい人工知能に恋をするお話。素直に眺めればそれは美しい純粋な愛なのでしょうが、あくまでも「バーチャル」としか解釈できず、女々しい変態ヤローにしか見えませんでしたね。ザンネン…。でもスカ嬢の声による熱演でローマでの最優秀女優賞受賞はごリッパだと思います。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-08-16 02:44:36) |