1.《ネタバレ》 コレまた、やや評価の難しい映画かも知れませんね。キティという(原作由来の「実在の」)キャラクターを巧みに活用して、現在・過去・空想の世界を自由に行き来してゆく…という点でも、まずは実に多層的で自由な構造を擁する作品⇒色々なモノを描くコトの出来そうな作品⇒で実際に色々なモノ・出来事・価値観(モノの見方)を流れる様に描いてゆく作品、という様に見えました。そしてソレ自体は、確かにやや散漫な印象もありますが、逆に淡くて爽やかで(=重くなり過ぎずに)かなり心地好い…という印象にも繋がっている気がします。中々にテクニカルな作品だな…とも思いますよね⇒アニメーションの出来もシンプルにかなり高度だった(アーティスティックだった)とも思いましたし。
ただ、オチの付け方が(そのまろやかさ・好い意味での曖昧さからすると)かなり唐突にギュッと・また唐突な一点に集約してきてしまってて、個人的にも高度な違和感があったとゆーのが正直なトコロですかね。難しいのは分かるのですケドね⇒一切合切をひっくるめて単純化するとゆーのも(今般なら確実に)「レッテル貼り」だと忌避されるモノだと思いますし、だからって今回の様に「子ども」に対象を限定して共感を引き出そうとするのも、今回に関しては何よりとにかく唐突感が強かった、とは思いますね(ラストのインタータイトルが苦しいな…と思ってしまったりも)。
でも同時に、非難や分断といった唯ネガティブなモノを(より強力に)引き出してしまう位なら、曖昧で散漫でどっちつかずな描き方に留める…ケドも作品は作品としてつくって発表する(主張したいコトを主張もする)とゆーの自体は、コレは絶対にポジティブな方のコトだと思うのですよね(満点の回答ではないのかも知れなくとも)。こちらもやはり、興味の在る方はこの機会に是非。