11.《ネタバレ》 流石に古い。見た時のフィルムの状態が悪かったせいか、映像・音がわかりにくかった。ただ、美術。歪んだ映像や傾いた床などが印象的。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 6点(2019-01-16 05:08:28) |
10.《ネタバレ》 ストーリーはたわいないもので、「権力とは何ぞや」などといろいろ深読みするより、当時の娯楽一般が病的に歪んでいたものだったことを確認するぐらいでいい。この表現主義に影響された日本の『狂った一頁』も精神病院になっちゃうわけで、時代のグロテスク趣味にとどまっている気がする(それはそれでセットの美術だけ見れば悪くないけど)。夢遊病男が夜、女性の家に忍び込む場面は不気味であった。これよりもこの翌年の『朝から夜中まで』のほうが、狂気で片づけてないぶん、一歩前進があるよう。ことの起こりは主人公の狂ったような激情だけど、ストーリーは幻想というわけでなく、いわば悪夢のような現実。電灯の光までヒラヒラを付けて描写し、表現主義もこういった方向で発展していったら、グロテスクで病的なものだけに閉じない新展開があったんだろうが、不健全を許さない「病的に健康」な時代にドイツが入っていってしまうからなあ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-07-08 09:59:02) |
9.良くできてると思う。 絵的にも好きな感じだし、あまり文句もない。それにしても100年前から映画にもこういうオチって言うのがあるって言うことに感動。別に驚く事じゃないって言う人もいるかも知れないけど、これを映画フォーマットにはめ込もうとした当時の人も、これを目の当たりにした当時の人も存分に驚いたに違いない。 が、今の人が見て面白くはないだろう。時代背景とか、技術力とかを当時のことを考えなからしみじみと見るとこの映画とは関係のない感動がいくつも発見できるはずだ。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-10-07 23:59:07) |
8.「人を操って自身の黒い欲望を満たす」ストーリーと全編を覆う病的な雰囲気の映像が相まった、心冷え冷えとする作品。ラストのオチが余韻を残します。 |
7.ドイツ表現主義の代表作…ですが、私にはそういった小難しいことは分からないので何だか良さも理解し切れませんでした。個人的にはその分野では「吸血鬼ノスフェラトゥ」や「メトロポリス」などと比べると印象が薄い感じがします。ただ、一つ間違えば滑稽になりかねない歪な世界の造型が醸し出す不気味さの素晴らしさや、夢遊病者が女性を襲うシーンの恐ろしさ、カリガリと文字が画面に氾濫する仰々しさなどは凄いです。しかし、夢遊病者、もしくはカリガリ博士に〝ノスフェラトゥ〟や〝人造人間マリア〟のような衝撃を受けられなかったことに物足りなさを感じたのかもしれません。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-03 18:18:40) |
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6.《ネタバレ》 そうか、そうか。そういうことだったのか。「夢オチ」だったんですね。わかりませんでした(笑)それならあの事件の妙な王道さ?がスッと認識できますね。そうか、そうか。無声映画って声が出せないぶん、アクションが大袈裟で演劇見てる感じですよね。普段演劇なんて…と思ってしまっていてもこういうサイレント映画で出逢うとそれも認めてしまう、なんていうかそういう自分の考え方が嫌になるな、とか思います。心の広い人間になりたいものです。…これはシネマレビューだろうか(笑) 【ようすけ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-30 03:50:31) |
5.《ネタバレ》 中一の頃、なぜか学級文庫に古い古い映画事典が置いてあり、そこに『カリガリ博士』のストーリー紹介が百枚近いスチルと共にストーリーボード形式で載っていたのです。おぞましく危うい展開に、何度も何度も読み返し、即夢中になりました。そんな若かりし頃から幾星霜。宿願かなってDVDが発売され、数年前にやっと鑑賞する事ができたわけですが…スチルの印象と大幅に違うのに驚きました。あの不思議なセットをバックに人々が動き回ると、シュールさがどんどん増して行くんですねー。逆に「絵」としては強烈だったチェザーレの逃亡シーン、郊外の田舎道は動画になるとイマイチでした。やはり建築物のセットの素晴らしさだと思います。 ストーリーについて。本作の公開された1919年は、パリ講和会議にベルサイユ条約の締結で第一次世界大戦に決着のついた年。無謀なベルギー越境作戦によって自ら大戦を始め、最後まで敗北を認めなかったドイツ。戦争に善悪はなく政治の延長線だと考えていたドイツ。戦後処理でダダをこねまくり、賠償金を値切ろうとし、連合国に「やりすぎだ」と噛み付いたドイツ。帝制を廃しただけで軍と官僚は責任を取らずにゴッソリ人材を温存したドイツ。『カリガリ博士』を見ると、国家と国民がメンタルに離れつつあったのを感じる事ができます。「院長は連続殺人鬼なんだ!」と叫べば拘束着を着せられ沈静房へ入れられてしまうドイツ人のやるせない状況。果たしてどっちが狂っているのか? …ほどなく歴史に登場するヒトラーが、あくまで主人公の側から出てきた人間である事を考えると、この作品はもう一段、深みと暗さを増してきます。 そして自国・我が身を振り返った時、政治と狂気の間に存在する「カリガリ的状況」に静かなため息をついてしまうのですな。最近のニュース、なんか前衛風の書き割りみたいに見えてきませんか? 【エスねこ】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-05-09 21:43:09) (良:1票) |
4.チェザーレが切なかったです。カリガリ博士、めちゃ怖いし。あの古い映像って怖さ倍増ですよね。 |
3.真夜中にひとりで客もバーテンもいないバーのカウンターで見ていました。白黒映像の不思議さと怖さを堪能しました。 【omut】さん 6点(2003-06-20 06:20:43) |
2.トーキー映画の出現で、サイレント映画は現在では「過ぎ去った礎的な産物」のイメージが非常に強いが、「カリガリ博士」はサイレント映画を代表する名作であると思う。他に「イントレランス」などもその一つだと思うのだが、第一次世界大戦の勃発で、ヨーロッパとアメリカの映画の発達にかなりの差ができたことが、非常に残念である。 【you】さん 6点(2003-05-11 11:23:13) |
1.初めて見る無声映画だったので戸惑いっぱなしだった。でもまるで御伽噺のような雰囲気には不思議と魅了された。 【かぶ】さん 6点(2002-01-15 05:42:20) |