8.《ネタバレ》 とにかく役者がみんな上手い。宇野重吉と中野良子はどっから見ても医者にしか見えない。十朱も渡瀬もさすがの演技力。ただ、ストーリーに変化が乏しいのと、オチがない。言ってしまえば病気に罹って悪化して良くなって終わり、という話。さらにはひたすら鳴り続ける無伴奏チェロ組曲はバッハへの冒涜にしか思えない。バッハの了解は得ているのか?と言いたくなる。でも破傷風のいい勉強になりました。海外赴任の前には見ておくべき。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2020-07-06 10:52:15) |
7.《ネタバレ》 いやぁ、なんちゅう作品でしょう。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 6点(2018-10-17 21:37:32) |
6.《ネタバレ》 破傷風、この単語には私たちの世代は少なからず恐怖を感じるはずです。小学校のころには普通に破傷風の予防接種をみんな打たれたし(この注射と日本脳炎の予防接種はほんとに痛かった)、たしか同学年には破傷風で死んだ子もいた記憶があるぐらいです。その破傷風との闘病記を“あなたは、この恐怖に耐えられますか!”“彼女はその朝、悪魔とともに旅に出た…”なんてコピーを付けて映画化するんだから、松竹という会社はえげつないです。トラウマ映画としてはあまりに有名ですがとても観る勇気がなくて、今回初鑑賞となった次第です。 主演の女の子の演技が凄まじいというか、監督もよくここまでやらせたな、って呆れかえりました。今のご時世でこんなことさせたら、下手したら幼児虐待で炎上ものですよ。また、劇中でも医師に破傷風菌は唾液なんかじゃ感染しないと説明させてるのに、両親が感染したんじゃないかとほとんどノイローゼになってゆく様を丹念に撮っていて、これじゃほとんどゾンビ扱いじゃないですか。野村芳太郎は『砂の器』でもハンセン病患者団体から抗議を受けてますが、ちょっとリテラシーに欠けるところがありそうですね。まあ短期勝負で致死率の高い破傷風ですから、患者団体なんてなさそうですけど。あと気になったのが昭和50年代の医療体制で、こんなに程度が低かったのかな。それには宇野重吉と中野良子以外の医師やナースがあまりにも感じが悪く無能に見えたこともありますが、絶対安静で光線も遮断しなければいけない破傷風患者を小児科の大部屋病室の隣の病室で治療するなんてあり得ない感じがします。聖路加病院が撮影に協力してロケもしているみたいですので、実際こういうレベルだったんでしょうね。でも容体が急変して渡瀬恒彦が主治医の中野良子を自身で医局を回って探し回るシーンがありましたが、こんなこと大病院であり得ますかね? 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-11-21 23:48:54) |
5.《ネタバレ》 よくある難病をテーマにしたヒューマンドラマには違いないと思うのだが、野村芳太郎監督は破傷風という病の怖さを「八つ墓村」のようなオカルト・ホラータッチで描いており、一部で言われている「ホラー映画よりも怖い映画」、「トラウマ映画」という評判が納得できるほど怖い映画だった。それでも、父親(渡瀬恒彦)の破傷風に対する偏見や、母親(十朱幸代)が壮絶な看病の果てに精神的に参ってしまうあたりはとてもリアルに感じられたし、この両親の娘に対する愛情の深さや心の葛藤もよく描けている。しかし、だからといってこの二人に感情移入できたかといえばそうではなく、最初から最後まで傍観していたというのが本当のところ。それよりも破傷風に侵される娘を演じる子役の演技がすごく、この映画のオカルト・ホラー映画のような演出とマッチしていて、それも難病に立ち向かう一家を描いた人間ドラマというよりもホラー映画という印象のほうが強くなってしまう一因だろう。また、結末もあれだけ深刻だったわりには唐突にえらくあっさりと回復の傾向が見えて終わるため、結局この映画は破傷風の怖さをオカルト映画のように表現したかっただけのように思え、難病に立ち向かう家族を描いたドラマとしてはちょっと物足りなく、見終わってもホラー映画という感覚が抜けない。一応、野村監督は破傷風の怖さとともにこの家族の人間ドラマも描きたかったようだけど、どうしても(さっき書いたようによく描けてはいるが。)破傷風に苦しむ子供のインパクトに人間ドラマが負けてしまっている。ただ、(何度も言うが)実際はホラー映画ではないにも関わらず、一級品のホラー映画のような印象が残り、少々過剰にやりすぎとも思うし、全く逆の結末のほうがよかった気もするが、破傷風の怖さが十分すぎるほどつたわってくるので、難病の啓発映画としてこれ以上のものはないのではないかと思う。(それでもやっぱりやりすぎだよなあ。)ペンチで歯を抜くシーンの医者のセリフもすごすぎる。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-12-01 14:53:45) |
4.映画そのものの出来や子供の演技は素晴らしいと思います。でもあまりに悲惨すぎて、2度と観たくない作品のひとつです。 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-07-23 01:51:58) |
3.子役がすごい……!あんな演技ができる子がこの時代にいるなんて。あのつんざくような「い゛―――――――――」って、すごくこわかったです。 でも十朱幸代には同感できなかった。渡瀬恒彦も父親には見えなかった。いやーしかしあの子はすごいー! 【まりんこ】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-01-23 22:18:52) |
2.私も高い評判を聞いてから観たクチで、期待が大きすぎた、というのが正直な感想です。破傷風の恐怖と、心理的に追い詰められていく夫婦には、観客を釘付けにする迫力があります。それはいいでしょう。しかし、本作には今ひとつ焦点を絞りきれてないような印象を受けます。例えば、父親の昭(渡瀬恒彦)が転ぶシーンがありますが、これが破傷風の感染によるものなのか、単に焦っていたのかどうかわからない。こういうはっきりしない場面が結構あります。そもそも本作はホラーなのか、ヒューマンドラマなのかもはっきりしないのです。それともこのような構造によって、作品に多角的解釈が与えられているのか?いろいろ考えましたが、やはり絞った方がいい、テーマがはっきりした方がこの作品はよくなる。私はそういう結論に達しました。とはいえ、本作がサスペンスフルな秀作であるのは間違いないと思います。 【円盤人】さん 6点(2004-10-07 00:54:38) |
1.地味なんですけどすごく印象に残る作品。あの「のけぞり舌噛み切りポーズ」を観たらたいていのホラー映画はかげがうすくなっちゃいます。 【KEN】さん 6点(2002-07-09 04:38:26) (良:1票) |