2.《ネタバレ》 テーマがテーマだけに、後味が悪い作品。
基本的には息子をしばろうとする父親と、その呪縛から逃れようとする息子の対立。
いちごの回想シーンで、父親とケイコに肉体関係があったような描き方をしているが、
あれはどういうことだろうか?
無理心中を図ろうとする母親の心理がよくわかりませんでした。
相当抑圧されていたことは理解できましたが。
「もうこれで働かなくていい」が、最後の言葉、さびしいですね。
子離れできない母親だったのでしょうね。
主人公にも母親を殺す理由がないんですが。
家庭環境にさほど問題があったわけじゃなく、むしろケイコの家の方が悲惨なのですが。
その後は主人公の心の弱さが前面にでて、支離滅裂な行動のオンパレード。
自殺を図るも失敗。トラックの荷台にのって逃走。
水谷と原田の演技はよかった。
原田のみずみずしいヌードに+1点。
ヌードと血でリアリズムを出していました。
「せつない青春もの」ではなくて、「せつない犯罪もの」でした。