1.《ネタバレ》 全体の印象としては、後半のメインである戦争シーンにリリアン・ドロシー姉妹のサブストーリーを付け加えたような感じに思えました。
戦争シーンが凄くリアルであり、主役の男優の迫真の演技も見事で、ドロシーのお転婆振りもあり、リリアンの家族愛もあり、恋愛シーンもあり・・・ということで、細部に至るまで手を抜かずに作られたという感じにも捉えられそうですが、自分としては逆に話が散漫になってしまったという印象でした。
ゲリラ戦のシーンなんかを見ると、映画のロケという感じではなく、実際の戦争、もしくは実際の訓練や演習のシーンを撮ったのではないかというくらいのリアリティがあり、村が襲撃されるシーンも、セットを組んだ建物が壊れていくという感じではなく、本物の家の本物の壁が本当に崩れ落ちてきたりして、かなり見入ってしまいました。
子役の男の子も顔が砂まみれになっても笑顔を見せるという、こちらもまた迫真の演技(笑)。
自分も、英国政府のプロパガンダ映画という事は知っていましたが、もう少し人物描写があればもっと面白い映画になっただろうと思いました。
それにしても、「世界の心」とは、これまた随分と大胆なタイトルですね~。
〔桜井麻美さんの活弁付きで鑑賞〕