1.製作ショーン・S・カニンガムに、監督がウェス・クレイヴン(しかもエンドクレジットをぼんやり眺めてりゃ、スティーヴ・マイナーなんて名前まで出てくる)、これが80年代だったら、まるでホラー映画界が総力を挙げて作ったような作品か、となりそうな顔ぶれですが、いかんせん製作72年。みな無名。と言う訳で、いかにもグラインドハウスな香りも高い、クズ映画です。でもクズとは言え、この到底隠しおおせないチープさの中で、しばしば現れる確かな構図に、後の才能の開花を見るような見ないような。内容的には、二人のオネーチャンが変態どもにとっつかまって、変態的にいたぶられて・・・という、まあ変態映画ですが、単なる変態映画に終わらないのが、後半の意外な展開(予想外、というより、まさかこんな予想が当たるとは思わなかった、という意外性)。単なる変態映画じゃないとは言っても、要するに二重の変態映画ですね。この映画、元ネタはベルイマンの『処女の泉』だという説がありますが、この後半については、むしろ『ホーム・アローン』を思い出させるものが。全然違うけど。あと、映画冒頭で「実話に基づく」とか言ってるけど、そんな訳あるか!と言いたくなるのは、内容の残酷性とかについてじゃなくて・・・・・・そんな偶然、あるかい!!(どんな偶然かは、観てのお楽しみ)