4.ブレッソンの作品なので当然スターの豪華共演なんてのは無く、ストーリーにも特筆すべきものは無い。
音楽もほとんど使われず徹底的に地味な作品ですが、鮮やかなスリの手口、その瞬間を見せる、それだけで面白い。
あとは主人公の青年がどう自滅していくのか・・・?というところに興味は移っていく。
その通りに年貢の納め時が来るのですが、こういう救いの手を差し伸べるとは思わなかったな。
とても素人とは思えないヒロインの女性が印象的です。勿論ブレッソンが次回作では主演に起用、なんてことは無い訳ですが、
本作を見て、「ぜひ我々の次回作に」というオファーなども無かったのでしょうか・・・。