1.《ネタバレ》 東映の大奥ものというと、エログロお色気路線じゃないかという先入観があったんですが、この豪華キャストでそんなエロは期待できるはずもなく(笑)。エロは約一割くらいか?美女三姉妹佐久間良子、淡島千景、大原麗子チームVS大奥のヌシ組、木暮実千代、三益愛子、桜町弘子チームの激突ドロドロバトルが楽しめます。将軍がちょっと町中に出ただけで大奥を揺るがすこんな大事件になってしまうなんて・・・だったら「暴れん坊将軍」はどうなっちゃうんだろ?(←冗談)脚本が溝口監督の片腕成沢昌茂氏だけあって「運命に翻弄され引き裂かれた三姉妹」という土台となる部分がちゃんとしていますね。小道具「鈴」の使い方が特に巧い。佐久間良子は当時東映のトップ女優だった事を納得させる瑞々しい美しさ。一番したたかな木暮実千代と、老練ババア三益愛子トリオを最後ギャフンと言わせて終わらせてもらいたかったかなあ・・・。あ、もしや「赤線地帯」でこの二人を散々な目に遭わせた分の贖罪だったのか?大原麗子の声ってなんだか背中の真ん中あたりがムズ痒くなってくる。