1.《ネタバレ》 今回は湯川(福山雅治)の元教え子(村上虹郎)が湯川から教わったレールガンで復讐殺人を企てるという内容で、サスペンスものにはありがちの展開だとは思うが、それによって普段は個人としての人間性をあまり見せることがない湯川の人間性が今までよりもよく描かれていて面白いし、草薙(北村一輝)との関係の描き方もこれまでよりも深く描かれていてこのへんのドラマにしっかり見ごたえがあるのが良い。湯川がレールガンのプログラムを書き換えたうえであえて犯行を止めず逆に協力を申し出るクライマックスはなかなか緊張感があり、ここだけでも本作はテレビドラマよりも映画でやったほうが良かったのではと思えるくらいだった。(大げさかもしれないが。)久しぶりの新作ということで、少し不安な面もあったが、湯川が数式を書いて推理するシーンも懐かしく、最後まで安心して楽しめたのは素直に良かったと思う。しかし、難を言えば今回またヒロインとなる女性刑事が変わっている(新木優子)が、連続ドラマのレギュラーとしてならいざ知らず、単発のスペシャルドラマで今回だけのために新キャラを出すのは果たしてどうだったのだろうという気がしてしまい、湯川と草薙が中心という話の構成もあって、普通に岸谷(吉高由里子)あたりでも別に良かったのではと思ってしまった。