1.豪華絢爛たる衣装の数々。そして「エスプリ」の力を見出され上流階級へと上り詰めていく地方貴族の主人公。とにかくこのエスプリ、解りやすく言えばユーモアなんでしょうが(本編ではユーモアとは一味違うといってましたが)この言葉巧みな技(セリフ)に感心してしまいます。計算し尽くされた言葉遊びは口で言う程容易ではなく、少しの失敗も許されないプライドとの戦いなんです。しかも彼の背後には病気で苦しめつづける農民達の人生がこの一言にかかっている。こういうバックグラウンドがあってこそこのエスプリが生きてくるんですよね。ラブストーリーも情熱的で(お乳がかなり気になりましたが)、結果的にはハッピーエンドじゃなかろうか?ジャン・ロシュフォールはいい味だしまくります。ほんと、ご自分の役割をしっかりと把握されてますよね。この俳優さん。映像は常にきらびやかです。死を予感させるシーンはブルー、生き生きと映し出すにはオレンジ掛かったセピアと、その臨場感があふれてきます。