2.《ネタバレ》 ウルトラマンの「有名怪獣」としてはレッドキングとかゴモラとかバルタン星人とかいろいろあるんだけど、「心に残る名作回」という観点から考えた場合は、真っ先に挙がってくるのが、この実相寺監督の作品群なのである。したがって、それを一本にまとめたのだったら、当然に優れた作品になるに決まっているのである。闘いのバックに「帰れー!」という子供たちの罵声を延々かぶせる演出が強烈なガヴァドン、見果てぬ夢の前に斃れた地底人への哀惜の念すら感じさせるテレスドン、説明不要の名作にして問題作のジャミラ、何かに取り憑かれたようなシュールな演出が切れまくるスカイドン、怪獣の心象表現アクションを極めたシーボーズ・・・どれも今見ても、まったく輝きは失せていない。