1.《ネタバレ》 原作は未読。すっかり人気になったドラマ「相棒」。2008年お祭りのゴール的な劇場版を受けてのスピンオフの今作ですが、スケールを無駄に大きくし勢いで誤魔化したような感のある前作(と書きます)に比べ、身の丈に合ったというか「らしい」お話でTVシリーズを見ている人なら、かなり楽しめると思います。映画化を聞いた時は「無謀だなぁ」とか「調子乗ってんな」としか思わなかった私は浅はかでした。謎のベールに包まれていたオタク気質で多趣味の米沢の色々な面が見られ、脇を固めるレギュラー陣も抜群、シリーズ物の強みですがニヤニヤ出来ることでしょう。冷静に物的証拠から推理する米沢と猪突猛進刑事の相原は良いコンビでしたね。片桐はいりは「こんな人いるよなぁ」ってお局様風を存分に醸し出していたし、見るからに「セクハラ大好きです」って伊武も流石だった。終盤も鑑識の能力で落としてもらいたかった気もしますけど、趣味の落語をヒントにってのも「本家・相棒」っぽくて悪くはなかった。 最後に特命係とのやりとりがありますが、何かを予感させる亀山の顔つきが後のコトを考えるとしんみりしちゃいますね。 【余談】ファンサービスのつもりで入れたんだろうけど、右京と新相棒神戸のやりとりを最後に流したのは大失敗でしょう。映画の余韻もなくなるし、従来のファンには拒絶される可能性が高いのに何を考えてるんだか。ちなみに及川は好きな方なんで期待してます。