25.偽医者でも、患者が安心出来れば良い医者?でも誤診も考えられるし、法律的にペケなのでやはり悪い医者?本物の医者でも全然信頼感がない人もいっぱいいる訳で、村に1人しかいないお医者さんなのなら、どっちが村の為になるのかなと。建前と本音を考えさせられる良い作品。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-09-08 14:38:42) |
24.《ネタバレ》 世評は高いが、前作のゆれるほど面白くなかった。毒気が、表面上は弱まっているせいだろう。良い人風で、内面は怖い釣瓶さんはグッドキャスティング。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 7点(2019-01-09 15:12:55) |
23.《ネタバレ》 医師免許もってないのに治療してました的偽医者事件とか無医村問題とかそのあたりの事に普段からある程度興味を持っている人であれば、ストーリー的には意外性は全くなくて、ごくごく平凡な内容。 プラセボとか「病は気から」なんて言葉からも明らかなように「信用できない名医」より「信用できる偽医者」にかかった方が個人が感じる幸福値は高いのは明白なわけだけど、だからこそ「あなたの病を治します」的な似非薬やなぞの健康アイテムや、はてはあやしい宗教までを人は信じてしまうのであってまさに「イワシの頭も信心から」 だけどしかし、じゃぁ病気の人のためをひたすら思っているからといって医師をカタっていいかというと、それはまた全然違う話で「ダメなものはダメ」 医師をかたらなくても病気の人の役にたつ仕事はいくらでもあるわけで、父親へのコンプレックスとかいろいろな思いがあるにしても、この偽医者の行動はやはり認める事はできないのです。 まぁ善意から出てるのは明らかだし、この人のおかげで村人は助かってるわけで、だからこそ経験豊富な看護婦なんかがあやしいとわかっててもフォローするわけだけど、でもやっぱダメなものはダメ。これ、なんかの新興宗教でも上手くやれば同じ事だからね。 まぁ、現実問題として世の中の無医村問題は全然解決せず困ってる人はいるわけだけど、それはまた別の話。 とちょっと堅い事を書いてみたけど、この映画、内容的には予定調和な展開を淡々と描いていて驚きも何もない話なんだけど、その魅せ方のうまさが実に映画的で魅力的なので、最後までそれなりに面白く見る事ができる。 話だけを聞かされたらあまりにありふれた内容に「それで?」としか返しようがないようなつまんない話なのに、それをこれだけしっかり魅せてくれるのは、まさにそれこそが映画としての魅力なんじゃないかなぁ、とそう思うわけです。 って、なんかまとまってないですねw 【あばれて万歳】さん [地上波(邦画)] 7点(2016-10-15 20:28:03) |
22.《ネタバレ》 ○毎度西川監督映画に描かれる何かしらのエッセンス。○嘘がもたらす展開を刑事が監督の代弁者として描かれる。○主人公の心理描写がもう少しほしかった。○にしても井川遥きれいやなぁ。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-08 18:40:27) |
21.《ネタバレ》 特報等で、ストーリーはなんとなく察することが出来ました。最近の無医村、高齢化、医者と住民の軋轢の話を聞くに、もっと思い社会派におちるかと思っていましたが、バランス良くまとめられていて、これはこれでいいのではと思いました。どこかで読んだようなストーリーですし、あまり似合わないかと思った俳優もいましたが、全体的には秀作ではと観た後思えました。 【min】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-03-06 21:50:59) |
20.《ネタバレ》 これと同じネタは某有名漫画でもありましたね。田舎の無医村で信望を集める無免許医……。本作では、ほとんどそれが隠されていませんし、知らなくても何となく察しがつくような進め方なので、バレバレでしょう。その後の展開もいかにもそれらしく予想通りで、そういう意味では安心してみていられる反面、意外性がなくて不満を感じます。 それにしても、伊野というのは人がいいんだなぁ。いやむしろ、人がよすぎたのか。この世知辛い世の中、あの人のよさは貴重だし大切だと感じられました。ラストはあれでいいのかなぁとも思いますが、その「人のよさ」を象徴させるという点では、秀逸でしょう。 それにしても、八千草薫さんはここでもアイドルであり、マドンナであるのだなあ。脱帽。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-17 16:13:12) |
19.《ネタバレ》 主人公の伊野は、技術の面でも知識の面でも名医でもなんでもなく、おそらく単に「なりゆき」でやってるうちに僻地の診療所から抜け出せなくなってしまった中年男。この映画では、彼がそうせざるを得なくなってしままった状況が、若い研修医の目を通して描かれる。しかしその研修医すら彼を追い詰め、集合的な嘘を作り上げる側にまわってしまう。その共犯意識ゆえに、みな失踪後は彼を突き放す。西川監督は、前作『ゆれる』同様、個々人の思い込みとフィクションが作り上げる「共同体」を描くのが、本当にうまい。そして、賛否あるラストは、最後の最後に主人公が獲得した「自由」を描いたという点では、それなりに意味がある(そのために、彼自身、自分の「親」の呪縛からも解き放たれなくてはならなかった)。ただ、やはり説明過多な印象。刑事さん、それは言わなくても、ちゃんと映像が語ってるよ、っていうシーンがちらほらありました。 【ころりさん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-02-11 16:32:58) (良:1票) |
18.けっこう堪能できました。この監督さんには今後も期待したいところ。しかし、展開はややダラダラで、心象表現もやや曖昧。主要な登場人物たちが黙ったまま大写しになるシーンが何回かありましたが、何を言わんとしているのか、いま一つ掴めないことも多々。それから冒頭と最後にあった、瑛太が田んぼの中で一心不乱に何かを探すシーンですが、あれって何してたんですかね。 それはともかく、他の方も指摘されていますが、私も「ブラックジャック」の「古和医院」を思い出しました。遠い昔に読んだのに、しかもけっして派手な作品ではないのに、ブラックジャックの意地悪で温かいセリフまで鮮明に蘇ってついウルウル。鶴瓶のしょーもない逃走劇を眺めながら、やっぱり手塚治虫ってすごいなぁと、あらためて感じた次第です。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-10 23:26:38) |
17.2012.09/07 鑑賞。このような話に近い話題が新聞にあったような気がする。でも全てが思いの逆になってゆく様が秀逸。神様以上の医者が役たたずの偽医者、命をかけて村民を守り助ける医者が一番村を逃げ出したい人間。よく練れた脚本、人間の機微が面白い。ラストは私好みではない。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-09-08 13:01:09) |
16.《ネタバレ》 鶴瓶演じる伊野がニセ医者だったことは、あれだけ露出があると知ってて見ました。どこでニセ医者であるかが周囲にバレ、破綻するかが見モノでしたが時間軸のズラシがストーリーの当初混乱をもたらし、それに意図があったにしても腑に落ちなかった。いまいちだった。鶴瓶の演技はこの手のキャラにハマるのか(山田洋次の『おとうと』然り)重厚で楽しい。八千草薫のかわいらしさと相性よかった。(この辺も『おとうと』の吉永小百合と被る)瑛太も小生意気さと、若さ故の軽さと冷たさが心地よい。井川遥はよくわからなかった。もうすこし西川マジックが見たかった。美しさも中途半端で田舎モノと都会モノの違いをもっと描いて欲しかったような....。そこを強く出さないのも意図なのか?でもなー他の要素では演出で目立たせるーみたいな構成もあったしなぁ。わからん。最後のオチはなんか救われた。日本で着々と進む『貧困』を浮かばせた良作です。 【reitengo】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-07-14 23:29:43) |
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15.《ネタバレ》 公開時にレビューやあらすじをザックリ読んでた頃に思い描いた想像が、冒頭から裏切られて、ちょっとビックリ。何か変だけどニセ医者なの? どうなの?というハラハラを、あの若い医者と一緒に味わえるのだろうとばかり思っていたのです。あっら~。私はそのほうが面白いと思うけどなあ。そういう当たり前すぎる展開を嫌う監督さんなんでしょうかね。だけど、そういう作り方のほうが、観客はのめりこんで観ることができる気がするんだけど。ハナっからニセ医者と決まってるんじゃ、あとはバレてるの? いつバレるの?というハラハラしかない。私は、自分が想像したような、ねえどっちなの?どっち?というハラハラを時系列通りに味わいたかったなあ。前半、観客をそういうふうに翻弄したあげくに、気胸の施術シーンがあったり(そうなると、余貴美子の演技も逆にもっと抑え気味になってさらに生かされたのでは?・・てか、余さんほどの演技力の人の、そういうシーンこそ、見てみたかった!)、八千草の家での大葉を刻むシーンにつながったほうが、映画的スリリングは増したのでは、と思います。とはいえ、この作品は「ゆれる」よりは好みだったし、洗練されてきている感じがしました。CSでこの監督のインタビューが放送されたときの人柄が好印象だったし、邦画では貴重な実力派女性監督だから、これからもパワフルに活躍してほしいです。 【おばちゃん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-05-03 14:05:27) |
14.《ネタバレ》 医者という職業は人の命を預かるのだから、他の仕事より時間をかけて仕込まれる。学費も高い。それを考えると資格を持たない者が医療に携わるなんてありえない。万一のことが起こったときには「殺人罪」だろう。でも、本作のロケーションが必要としている医者の資質って、ブラック・ジャックじゃ無いことも確かだ。資格のある者が彼のようにできれば一番良いのだが、本作は行政に直訴しているのではなく、あの偽医者をあなたはどう思うか、という映画なんだよね。彼は正直だった。瑛太に言った台詞に嘘は無いと思う。実弾が飛んで来て打ち返している間にそうなってしまった。だから、彼には医師としての強い使命感があった訳ではない。気胸の空気を抜く為に胸に針を刺したときなどは、怖くて逃げようとしていたものね。でも、そこでは逃げずに母娘の最後の時間を作るために逃げた。とてもヒューマンなトンズラでした。違法行為だと否定するのは簡単だけど、一概に否定しにくい。ということで、この作品に対する姿勢はとても難しい。確実に言えるのは、自分が世話になっている医者が偽者だと分かったら私はたぶん怒るけど、偽者と知らずに処方された薬で病気を治していたら感謝しているってこと。これはそういう映画だ。すでにご指摘の方もいらっしゃいますが、「ブラック・ジャック」にソックリな話があります。そちらは年配の偽医者が正規の医者になるために医学部に入学するシーンで終わっていました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-01-14 00:33:07) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 伊野は間違いなく悪徳なニセ医師であり、やったことは許される事ではない。 しかし、自分の足で診療所にこれない人達のもとに自ら出向き診療を行っていたことも、彼に影響されて再び村に戻ると相馬が決意したことも、伊野のことを神の様に村人たちが崇めることでその地域の医療が成り立っていたのも事実である。そして、ニセ医者だと分かった途端、「そういえば…」と言い、手のひらを返したように彼を貶める村人がいたことも事実である。 綺麗事だけでは語ることの出来ない僻地医療の現状や村社会の暗部、善悪が曖昧で不確定な存在である人間を絶妙な距離感を保ちながら表現出来ていたような気がします。 【ちゃじじ】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-10-22 00:11:09) |
12.《ネタバレ》 邦画につきもののテンポの鈍さには少し辟易したが、登場人物の心の内を推し量る面白さが味わえる良質な映画だった。きれいごとになるのを避けながら、観客に過疎地の医療について思いを致させる力量には唸らされた。俳優陣もそれぞれの役割をきちんと把握して演技しており、丁寧な演出をうかがわせる。意味の無い風景等のシーンが挟み込まれている(小津安二郎の影響?)が、「ゆれる」の時よりもそれが自然な感じがした。 伊野はおそらく金と情に流されてふらふらと診療所に入ってしまっただけの偽医者であり、はっきりとしたポリシーを持って医療に携わるような人間ではなかった。つまらない人間であるはずの伊野に不思議な魅力を与えた鶴瓶の演技は見事だ。落語家出身だけに、ともすれば演技のアクが強くなりがちだと思うが、適度に抑制された演技で複雑な内面を持つ伊野を好く演じていた。脇を固めるその他の俳優の演技もよかった。 印象に残ったシーンは伊野と相馬(瑛太)の終盤のやり取り、斎門(香川照之)や大竹(余貴美子)の刑事による取調べのシーンなど。登場人物それぞれに見せ場が用意されていて構成の妙が光る。 伊野失踪後の登場人物それぞれの反応を映すシーンも自然かつ皮肉が利いていて面白い。伊野を信用したことを認めまいと躍起になったり、責任転嫁したりで、その見苦しさが人間らしく味わい深いと感じた。ただし、伊野が失踪後に再登場する一連のシーンは不要だ。行方は杳として知れず。それだけのほうが余韻が楽しめたと思う。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-22 23:35:30) |
11.少子高齢化、過疎、僻地医療などの日本が抱える社会問題を凝縮した内容になっており、社会派ドラマとして見応え十分だ。ただし、エンディングだけは納得いかないが・・・ 鶴瓶さんって、意外に良い役者なんだね。(キャスティングの勝利かな?) 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-10 01:08:14) |
10.人情映画とミステリーの混合って感じで面白かったです。最後はちょっと消化不良だけど 【のははすひ】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-03-28 00:39:09) |
9.《ネタバレ》 鶴瓶の演技…とてもいい味。是枝監督にも似た心理描写の上手さが光っていた。やはり、ラストに少し首を傾げたくなる点以外はとても楽しめた。 【なこちん】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-02-10 16:22:31) |
8.《ネタバレ》 当てにいった感があるが西川監督らしさ(汚さや矛盾の描き方といった)は健在。が、刑事がしっかりまとめて解説してくれる親切設計や、あのラストシーンはやや不満。 |
7.《ネタバレ》 なぜ娘が次に帰ってくることが一年後だということを知ってから逃げ出したか。タイミングとしては最悪であるにもかかわらず、である。そしてうまくついた嘘をバラしたか。これは、親子に最後の時間を過ごさせたいと思ったからに他ならない。一年後に来るのではもう間に合わないと知っていたからこそ、彼は逃げ出したのだ。逃げ出したというよりは、託したと言ったほうが近い。それでも尚彼は病院のお茶くみとして最後を見届けようとする。本物にしようとしていたのは他の全員だ、という趣旨の刑事の台詞があったが、これは正にその通りで、全員が共犯である。バレてからは鶴瓶を擁護するものもいないが、真っ向からバッシングする者も居ない。井川遙でさえ、である。それはとりもなおさず、資格以前にもっと重要なものを鶴瓶から感じ取っていたからに違いないし、それを描こうとするのがこの映画であるからなのだ。 【Balrog】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-10-24 21:30:20) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 母と娘のこういう心理は女性じゃないと描けないだろうなぁ。まず西川監督に脱帽。そして鶴瓶。鶴瓶の演技は最初、観ていて辛かったが、後半気にならなくなって、観終わると、この役は鶴瓶しか考えられないと思うくらいの出来。久々の面白い邦画だった。映画の語ってくる事も、結構大きな問題意識だった。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-04-19 02:09:14) |