1.《ネタバレ》 ダグラス・サークが撮った初カラー長編映画で、この作品でロック・ハドソンが初めて起用されました。ハドソンは当時まだ無名でしたが、本作以降サーク映画に欠かせない顔となり一躍大スターとなったのです。内容は、大富豪の老人がかつて求婚して振られた女性を彼女の死後も忘れられず、その娘夫婦に大金を匿名で寄付することで周囲を騒動に巻き込むというものですが、ミュージカル風味が利いた洒脱なコメディで、サークのコメディセンスはなかなかのものです。ハドソンは、やはりこういうコメディタッチの方が上手い俳優だなと思いますし、相手役のパイパー・ローリー(あの『キャリー』のお母さんです)が可愛い! そして、ワンシーンですがジェームス・ディーンが出演していて、台詞もちゃんとありました。もちろんまだ無名で、ノン・クレジットです。そのディーンが遺作となった『ジャイアンツ』でロック・ハドソンと主役を張って、共にオスカーにノミネートされたというのも感慨深いものがあります。