1.《ネタバレ》 私は色々と感じる映画でした。
まず戦後の近代化というものが、コミュニティをバラけてさせてしまう。
近代というのは、人と人がつむいで出来上がる「地域性」を失わせて「無個性」にしてしまうものだなぁ・・と実感した。
モリコーネの音楽が、なんというか本当に・・イタリア!
ラストに至っては、音楽が過去から流れてきたように感じた。
その街は近代化して「マック」とか「スタバ」の似合う街になってしまっている。
あの家族の暮らした家は、女の子のイヤリングを飲み込んで
近代化に破壊されて、マクドナルドにでもなるのかしら・・?
どっかの塀を壊して子どもの棺おけを作ったり、街のごろつきを集めて聖人画を書いちゃうような街ではもう、、、ないわけで。。
「物語」も終わってしまう。
変な貴族の作った「怪物みたいな人間と、人間みたいな怪物」もどこにあるんだろう・・。
人々の劇的な事項も、平凡な事項も、街が包みこんでいたのが
「平坦」に「グローバル」なんかになって、「便利」に「裕福」に「平等」になると
「物語」ってなくなるんだね・・。
なんか、切なかったです。
きっと、監督の「イタリア」は、もう、この地上には無いんだね・・。