1.《ネタバレ》 本作のストーリーは、時間も短いし(68分)、そんなに捻りが聞いてるわけでなく、割とストレート。
ただ、伊坂原作だけあって、登場人物に癖がある。お前ら何してる人なん?的な。
大きな特徴としては、そんな癖のある登場人物たちがあまり自分の気持ちを語らないところだ。
大森南朋演ずる謎の男、黒沢は「俺は人の気持ちがわからない」と言い、主人公の彼女は「なんとなく彼と一緒にいるんですよ」と言い、
主人公は「俺、どうしたらいいんすかねー」と淡白さを出しながらも、それぞれが行動を起こしていく。
そこが面白いところであり、かなり好ましいところであるだけに、最後までサラっと見せてくれればよかったんだけど、最終的には登場人物たちが一気に感情を高ぶらせていく。
そこが、ちょっと唐突に感じ、乗れなかったところでもある。
後日談も描かない潔さも良いんだけど、もうちょっと時間使っても良かったんじゃないかな。