2.《ネタバレ》 TVアニメーションは未見。
執行時に「検閲を執行する」って宣言しているのに、違憲の判断が出ない司法や、目的と正反対の看板を掲げた法案が、シレっと国会を通過してしまうのが、何ともありそうで怖い。
そのほかにも、日本の政府が外圧に弱いとか、なかなか風刺的な部分はあるが、なかでも劇中の作家含め多くの国民の「自分にかかわってくるまでは無関心」という部分や、「この国の人間は大きな風が吹くと、皆そちらを向く」は、周辺諸国との状況に乗じるように、怪しげな連中が台頭しそうな今の状況を考えると、リアルに危惧を感じる話だ。
それにしても本を検閲・差し止め没収するための組織が、突撃銃で武装しているというのは、思い切った設定だ。とういか、そこの所がよく分からない。日野のナントカって昔の事件の描写が出てきたが、図書館・本屋に並んでしまってから購入者を襲っても、もう遅くないだろうか?
新刊本は出版前に、既刊本は確かに図書館・古本屋などでトラブルになるだろうが、銃が必要なんだろうか?
そういう状態に至るまでの、図書隊と良化委員会の攻防が地味そうだけど面白そうだと思うのだが、きっと前段階のTVアニメ版で描かれているんだろう。