1.《ネタバレ》 演出や音楽などに「野暮ったさ」を感じつつも、全体的に素朴で瑞々しく、嫌味がない。シンプルながらも好感の持てるキャラ群や、手抜きを感じさせない美術も、非常に好感が持てる。
情熱を失いかけているイランと、宇宙に思いを馳せるチョルスの、急にではなく徐々に縮まっていく距離感も、こそばゆくていい。
使い古された「在りし日の思い出」を扱った平凡なアニメだとも取れますが、それでも及第以上の出来だったとしみじみ思わせる長尺アニメでした。製作期間に11年もかかっていますが、このレベルの作品がコンスタンスに量産できるようになってくる…となると、韓国アニメもナカナカ侮り難いと思います。
蛇足ですが、私的には…都会・ソウルからの転校生スミンの「大人びたクールな外面に隠された、年相応な背伸びとみっともなさ」が非常に可愛く、恋に破れて鼻水を垂らして号泣するシーンに、ごっつ萌えた。
鼻水萌え。萌え先進国・日本に住まうヲタクの私が、韓国アニメの新たに打ち出した「萌え定義」に平伏す瞬間であった。グッジョブ!