1.まむしの兄弟シリーズ第5作は山下耕作が監督。このアホらしいシリーズにも格調というものが生まれるのかと思いきや、しっかりバカやってくれてるのが、嬉しいですね。
でも中盤に入ってくると、人情モノの色合いが加わってきます。幼い娘と離れ離れの女性(浜木綿子)。そしてその彼女と、幼い娘の祖母たる母親との関係。この幼い娘ってのが、なかなかにブチャイクなんですけど、たどたどしくも実に見事な関西イントネーションのセリフが、ブチャイクな表情に完璧にマッチしていて、イイんですねえ。
で、親子関係に飢えているまむしの兄貴は、当然のごとく、この家族関係の中にズッポシとはまり込んでいく、その姿が微笑ましくも、泣かせます。
と、やはり格調らしきものが出てきたかと思ったら、ラストの殴り込みはどこから入手したのやらマシンガンまで持ち出し、殆ど『不良番長』みたいなノリになってます。が、やはり基本テイストは明るく楽しく、敵を蹴散らし、殺しまくる。
まむしの兄弟、こうでなくては。