2.《ネタバレ》 高所に登って、地下に落ちて、クライマックスは水平軸の追っかけから再び水面下への落下―そして浮上。
グリモ―、フライシャー、ラセターと継承される王道のドラマツルギーをここでも踏襲。
あまりにも模範をなぞりすぎて、逆に陳腐にもなってきたか。
『サタデーナイトフィーバー』に乗って闊歩し、『グリース』に乗って夢心地となり、『燃えよドラゴン』に乗って大立ち回りを演じるetc、、。
ノリの良い70年代の懐メロサントラに合わせて画面も華やぐが、その辺も棚ざらえ感が強い原因か。
洗濯ものの翻る路地裏も舞台となる「多種族映画」ということで60年代『ウエスト・サイド物語』風の味付けもあったりして。
主演コンビの仲違いと和解も、ありがちな段取りを踏んだという程度でどうも弱い。ウェルメイドすぎると云えば良いか。