1.《ネタバレ》 私の住む街では吹替え版の選択肢しかなかったので吹替えで鑑賞。声優の演技は概ね満足だったものの、近藤春菜だけちょっと違和感があって、棒読みというか感情がこもっていないというか。もしや、キャラクターと顔が似てるからと言う理由で選ばれたのか?
あと、最近の吹替えって吹替え用の字幕が要らないのね。映画内に登場する文字などが全て日本語に置き換わっている。でも、「全力少年」の所で歌詞に字幕を使うんかい!って思ったわ。別にいいんだけど。
前置きはこれくらいにして、内容について語るとしよう。
兄弟、そして親子の普遍的なドラマが展開され、兄と弟のそれぞれの立場での相手を思いやる気持ちなどが細かく描かれていたのでとても感情移入しやすく、素直に感動した。
ただ、ちょっと勿体無いなと思ったのは世界観の設定的にまだまだ面白く出来たんじゃないかなという所。
例えば、魔法を捨てて文明に走ったという説明があったが、いくら面倒でもあれだけ便利な魔法を易々と捨てるなんておかしいと思ったし、羽や翼を持っている種族もなんで皆飛ぶのをやめてしまったのかその辺の理由が軽いというか説得力に欠け、あまりに人間社会的な世界観を作り過ぎている点がちょっと守りに入ってる印象で、もっともっと未知の世界を描いても良かったんじゃない?って思ったわ。
主人公に魔法の才能があるのはいいが、あまりに簡単に次々と覚えるので、もうちょっとじっくり成長を描いて欲しかったというのもある。まあ、タイムリミットがあるから仕方ないんだけども。
全て綺麗にまとまっていて伏線の張り方もお手本のような感じで隙の無い作り。もう一歩予想を上回って来るような展開があれば尚良かった。