1.《ネタバレ》 最近特に増えた感のある「死んでループ」系映画の一つなわけですが、この映画が斬新なのは「死んですぐループ」ではなく、そこに一つ「謎のグループセラピー」みたいな要素が挟まってるとこです。
そしてこの一見グループセラピーに見える物、実は全然セラピーじゃなく、その実態は「酷い事をした人がそのシーンを永遠にループ」させられるという、一種の「追体験型ループ地獄」である事です。
死んでループではなく、地獄での追体験なので基本的に参加者はループから脱出できません。まさに地獄。
そういう意味では「一見「死んでループ系」なんだけど実はその構造は全然違う」映画なわけですが、そこは地獄の超パワー。
なんと死んだ後に過去の出来事を変更できたり、関係ない人も送り込めたりするわけです。
すげーな地獄!
目隠シストさんはこの地獄システムを「バグ」と解釈してますが、あれはバグじゃなく「反省をしっかりして他人に助けてもらえると褒美でやり直しさせてもらえる」系のシステムじゃないか、と。
つまり自殺して戻った彼も、新しくきた新人に助けてもらって真のやり直しさせてもらえる、っていう意味を含んだラストなんじゃないかと思ったり。
序盤で最終的に自殺する木の事にふれていて、明らかなご近所さん伏線なわけですが、となるとあそこにいる人、実は全員わりとご近所さんでうまくすると関われる人単位で部屋にまとめられてんのかな、とか思うのです。
地獄にくる犯罪者の数としては圧倒的に少ないので、多分細かく地域単位でまとめられてるのかなぁ、と。
だからうまくかかわると脱出のチャンスがある、的なものかな、と個人的には思います。
なかなか上手にまとめてるとは思います…が、芥川の蜘蛛の糸じゃないですが、地獄脱出物はどうしても説教臭くなるのが玉に瑕ですな。