4.これはファイナルファンタジーというタイトルをつけてはいけなかった。
まったく別のタイトルをつけていれば、それなりに評価されただろうに。
しかしすがすがしいほどに原作のシリーズと無関係だな…。この原作レイプ振り。
剣もない、魔法もない、美形キャラもいない、なじみのモンスターもいない。
なにもかも別物の、原作ファンの心情を逆撫でする内容に仕上がっている。
日本のゲームの名を使い、日本の資金を投じ、日本のスタッフが関わりながら、
どうしてこんな内容になるのか?国辱的とさえ言える。
ではFFとは無関係の、まったくの別物として見るとどうなのかというと…。
まずキャラに魅力がない。容姿も性格もひどい。
こいつらの面は2度と見たくない、というくらい醜悪。
ヒロインですら男みたいな顔で髪型ももさくて見苦しいので救いがない。
アメリカ人ならこれで大喜びするのか?
B級アクションのテンプレのようなチープな人物描写にもうんざり。
バトルシーンも少なく、押されるばかりなので爽快感がない。
ラスボスがいない展開も期待外れだ。
しかしCGのできのよさは認めないわけにはいかない。
人物にはCGらしいぎこちなさを見出せないし、背景やメカなどもよくできている。
CGで実写ライクな映画を作ろうとするとどうなるかという、
ひとつの貴重な実験になっていると思う。
FFとしてふさわしいかはともかく、ファントムという半透明のモンスター像も
なかなかユニークなのではないか。
独自の作品として光る部分も大いにあるだけに、「ファイナルファンタジー」という
詐欺のようなタイトルが冠されていることが、返す返すも悔やまれる。