1.「ストーリーなんていらない!映像美だけが良いのだ!」という映画で、自分の好みに合った。といっても、この映画には入れすぎってくらいにメッセージがあって、それは過飽和に達していて逆にマイナスになっているんだけど、やっぱりこの映画にはストーリーがない。それは評価に入れるべきだけど、僕は入れていない。映画にはいろんなスタイルがあっていいし、そのうちの1つとして成り立っていると思うからこそ、意外なくらいに多くの俳優が参加して、それで盛り上がる監督さんなんだろう。中野監督は、自分の気に入った俳優をとことん使う。どうして?と思うシーンに端役で登場させたりする。それを探すのも、気付けば楽しみの1つになっていて、それもアリかなと思い始めるものだ。黒沢清監督だとか、この中野監督だとか、どっちも単純なストーリーはめちゃくちゃで、コンセプトやメッセージのみの映画になっているような気がする。しかし、そのスタイルを批判ばっかりするのもどうかと思う。受け入れてみようじゃないか。竹中直人にひいてしまってマイナス3。これは生理的に。