1.《ネタバレ》 「最後の人」から6年、エミール・ヤニングスもどれだけ老けただろうかと思って観てみましたが、意外とそんなには老けてなかったのでちょっとびっくりしました。それどころか、逆に若返ったような風にも見えたと思います。
ところで、この時代のドイツ映画って何故か恐ろしくテンポが悪い。間が悪い。必ず途中で眠くなってしまうのですが、この映画もその例に漏れず、途中までは全然面白くなくて、後半くらいになってようやく(“嘆きの天使”の店に戻ってきた辺りから)徐々に面白さを増していきます。E.ヤニングスの凄まじい演技はまさに鳥肌モノ!前半でのダラダラした展開が嘘のように感じられてしまうのですが、よく考えてみると後半のシーンは監督の手腕というよりもE.ヤニングスの怒涛の演技力によるところが大きいような気がします。
ストーリー的には、E.ヤニングス扮するラート(元)教授が見ていて情けないというか哀れといった感じで感動とは程遠く、心に深く残るものはなかったので、ややイマイチな評価になってしまいまして、前半までは5点、後半は9点、時間配分を考えて全体で6点くらいなんですが、ローラの脚線美とE.ヤニングスの迫真の演技にオマケして7点としました。