1.《ネタバレ》 思わぬ拾いもの。シュールでブラックなコメディ作品。本来最も苦手とするこのジャンルなのに、これは面白かったです。
このタイプの作品にしては、ストーリーが破綻しすぎていないところは評価に値します。妹とその他大勢の友人が押しかけるところからはほとんどカオス状態になっちゃうにも関わらず、姉の意思と目的がはっきりしているので大変見やすくなっております。つまり、シュールな作風に見せかけて、きちんと一本筋の通ったストーリーコメディであることが、自分の好みと合っているみたいです。
それに、登場人物が一癖も二癖もある変な人達のようでいて、それなりに常識は持ち合わせているのも良かったのかもしれません。こんなはちゃめちゃな内容にも関わらず、イライラすることが無かったのは、この作品には常識と良識がきちんと存在していたからだと思います。
笑いのセンスもなかなか良かった気がします。必死なお姉さんだけでもそれなりに笑えるのですが、強盗二人組みが出てきてからは笑いのレベルが上がります。ジュークボックスのくだりなんか爆笑です。
ラストに妹に電話するオチまで完璧。短い時間でテンポ良くまとめたのも良い。
安上がりで楽しめる、ちょっと高尚なドリフ映画ってことで、オススメできる作品ですね。