4.やはりあの教育方針に疑問を持つ教師がいるとおもうと安心する。自分で考える能力をそいでいる教育は恐ろしいものだ。今の日本にも同じことがいえるのではないだろうか。他人ごとではない。映像美や音声、人物の演出が落ち着いた映画になってるとおもう。 【ホットチョコレート】さん [地上波(字幕)] 7点(2012-07-15 07:48:09) |
3.《ネタバレ》 子供たちには教科書も与えられず辛うじて雨風がしのげる程度の粗末な校舎。教師が黒板に教科書の内容を書き写し子供たちは意味も分らない黒板の字をノートに書き写すことが唯一の教育。これでは子供は学ぶことに意欲なんて持てる訳がない。そんな山の学校に現れた青年教師が子供たちが今わかる字で自分の考えを作文にして発表する、全ての子供が参加できる授業を始める。全ての子供が一方的に与えられるだけではなく自由に発想し自分の考えを表現しながら学ぶ機会がちゃんと与えられるべき。この教師が最後に残した王福への教えからも、この作品の教育や中国という国に対する思いが感じられるようです。音楽もほとんど使われず金もかかっておらず正直地味な映画ですがキャストの素朴で自然な表情や演技が印象に残る、世界中から絶賛された「覇王別姫」以降は低迷気味の様ですが、「覇王別姫」より前に作られたチェン・カイコー監督の確かな手腕を感じる作品です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-10-14 23:33:06) |
2.文化大革命期は「共産主義」と「毛沢東主義」の称揚だけが「教育」だったといってもいい時代だった。そんな中で主人公の先生は子供達に従来の「教育」に縛られない多様な価値観を許容する教育をしていく。文革期を描いた中国の小説を以前読んだが、いかに文革が当時の子供たちを洗脳し騙してきたか、子供の心に与えた傷の深さがいかほどのものかが理解できた。この映画もそうした時代を描いたもの、そしてそうした時代を否定的に描いたものとして貴重だと思う。 【こまごま】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-31 10:29:01) |
1.こういう作品を観ると教育について真剣に考えてしまいます。ただでさえ教育というものは正解なんてないから難しいのに未整備だと猶の事です。確かに最低限の知識を詰め込む事は大事かもしれませんが、教科書や辞書をそのまま書き写すのは教育とは違うと思います。しかし、ではあの環境下で何を教えれば良いのかと問われると答えに窮してしまいます。ですから主人公の最後のメッセージが胸に響きます。 実際の当時中国の実状や学校の授業風景は知らないけれど、この映画を観る限りでは酷いですね。生徒に教科書もなく唯一ある先生のもボロボロ、何度書いては消したか分らない黒板はかなり汚い。しかし、そんな世界でも子供たちの元気な姿や教室の隅々までされた落書き、主人公の笑顔や仲間たちの笑顔、王福の父親の笑顔などを見ていると人間のたくましさや温かさ素晴らしさが伝わってきます。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-19 17:31:30) |