2.《ネタバレ》 前半は面白くなかったが、しり上がりに良くなった。
特に、ラスト付近の佐分利信が軽薄な兄妹たちを豪快に追っ払うシーン。
そして、熱心に母や妹を説得し、中国の天津に希望を持って誘うシーン。
これらのシーンはとても良かった。
でもこういう家族内のいざこざや女性同士の問答を内容とする作品であれば、成瀬巳喜男監督なら、もっと上手く撮ったのではないか。
小津監督は、カラっとしたコメディタッチなものを撮らせると最高に上手い監督だし。
成瀬監督は沢山の作品を撮っているから、本作の様なテーマと似た作品を既に撮っているかもしれないけど、本作の成瀬バージョンを観てみたい気がする。