1.《ネタバレ》 キーラ・ナイトレイがラーラに、サム・ニールがコマロフスキーに扮するテレビ版。 合計4時間のを半分にした短縮版を見たのだけれど、映画のスケールは望むべくもないものの丁寧な作りは悪くない。 ハンス・マシスンがロシア革命の嵐の中で2人の女性の間で揺れ動くユーリ、若者らしい迷える魂の有りように無理がなく、彼の詩人としての資質も生かされる。 最後までトーニャの存在感があるのもよいと思う。 ユーリとラーラの人生に影響を及ぼすコマロフスキーはあくまで独善的な人物として描かれ、複雑な立場のラーラの母親は007のマリアム・ダボ。 恋愛以外の革命中のロシアの荒廃した描写も入れることでバランスが取れているようで、映画が取りこぼした要素を拾っている感じもある。 映画では娘だったユーリとラーラの子供はユーリの面影をもつ少年に変わり、ラストは運命に弄ばれたユーリが今一度人生を生き直すべく歩み出したかのような錯覚を覚え、映画とはかなりイメージが異なる。 この後、初めて本国ロシアで作られたテレビシリーズ(05)は未見。