1.《ネタバレ》 こりゃおもろいと思ったのだが評価悪いな。前半は連続殺人の犯行シーンと捜査する側の試行錯誤が描かれる。そこで分割画面が多用されるんだけど、捜査する側が全く犯人を追い詰めることなく右往左往してる様がこの分割画面でより顕著に表現されているように思う。見た目のかっこよさより実用性で選ばれた分割画面。で、まずまず面白いこの前半は前フリでしかなく、なので犯人が誰なのかとかどうやって捕まるかなんてのは映画の肝となりえない。犯人は捜査側の懸命の努力とは関係なく市民にいとも簡単にとりおさえられてしまう。ここからが実は見所。犯人は二重人格であって犯行を全く覚えていない。で、本人に少しずつ思い出させようとするんだけど、その悪夢のような回想の見せ方がなかなか凝ってて唸らせてくれる。唸らせてくれるんだけどちょっと冗長な気がしないでもない。だけど本当の見所はまだここからあって、犯人が正常から異常になったときの様相をじーーっくり見せるところ。ここ。ここでこれまでのことが全て前フリと化す。このシーンの重さ、尋常じゃない。