31.《ネタバレ》 『タイタニック』も『ゴッドファーザー』も存在していなかった昔、ハリウッド超大作映画の代表と言えば間違いなく本作『ベン・ハー』、なんせ試写会では昭和天皇・皇后までご覧になっているぐらいですからね。そして『ベン・ハー』といえばやはりチャールトン・ヘストン、本作の前も後もノミネートすらされていない彼の唯一のオスカー受賞作で代表作、じっさいのところヘストンの他の代表作は?と問われてとっさに思い浮かばないから困ったもんです(あとは『猿の惑星』ぐらいかな)。そう言えばどっかの医薬品メーカーが“ベン・ハー”という商品名の水虫薬を販売してましたよね、今でも店頭に並んでいるのかは知りませんけど、このネーミングはどういうセンスなんでしょうかね(笑)。 戦車レースのシークエンスがあまりに有名ですけど、サブタイトルにある通りにかなり宗教色が濃厚な物語です。たしかに超大作に相応しい美術関係の造りこみ具合ですけど、スペクタクル・シーンは戦車レースの他は意外と少ないというかほとんど無い。その分役者の演技を的確にコントロールするウィリアム・ワイラーの力量のおかげで、文芸大作として立派に成立しています。ユダ・ベン・ハーはイエス・キリストと同時代人という設定でまるでイエスを狂言回しの様に見せるストーリーテリングですけど、イエスの姿は後ろ姿か遠景でしか見せずセリフすら一言もなし、これは大映の『釈迦』でお釈迦様の見せ方にそっくり真似されていますね。まあキリスト教信者には素直に琴線に触れて納得がゆくんでしょうが、信仰に縁がないこちとらなので復讐の鬼となったユダがイエスの姿を見ただけで普遍の愛に目覚めるというお約束の展開にはついてゆけませんでした。ワイラー自身もユダヤ系の人なので、ユダヤを過酷に支配するローマ帝国にユダヤ人を虐殺したドイツ第三帝国を想起させるような意図があったんじゃないでしょうか。 三時間半もある長尺なのでなかなか見直すチャンスが少ないんですけど、お正月休みにのんびり観るには向いているのかもしれません。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-04 22:00:10) |
30.《ネタバレ》 高校の頃、牧師さんと映画の話をすることがあって、『ベン・ハーの監督はキリストに否定的で、キリスト批判な中身だったけど、制作しているうちに“私はなんて罰当たりな事を”と改心し、今の映画になったそうだよ』と。原作アリだしどうかな?とは思ったけど、ワイラー監督はユダヤ教の家庭に生まれてるし、案外本当だったりするのかもしれない。 今回初鑑賞。てっきりグラディエーター的な映画かと思っていたけど、これほど宗教色の強い映画だったとは。 ハッキリと顔を見せず、佇まいで表現されたイエスがとても神々しい。ユダに水を飲ませたあと、ローマ兵の前にスッと立つ後ろ姿。物語後半、群衆の中で丘の上に立つ姿。あんな遠景なのにどれがイエスかハッキリ解る撮り方。神の子の表現としてこれ以上無いくらいの表現方法に思う。 奴隷となり神の子キリストから水をもらうユダ。ローマ司令官アリウスから水をもらい養子になるユダ。磔にされるキリストに水を与えるユダ。キリストの血が雨とともに流れ、母と妹の病を治す。他にあったかな、誰かに水を与えることが物語の転機になってるみたいだ。 衣装とセットの豪華さ。当時の大作ってお金の掛かり具合が凄い。 海戦。特撮も陳腐にならない上手いバランスで撮れていたし、ガレー船の漕手の悲惨さも伝わる。 戦車戦。4頭の白馬と4頭の黒馬が並んで走る姿は映画とは思えない迫力…変な書き方だけど、スタントの安全性はもちろん、32本の馬の脚がどこかで絡んでしまわないか、心配になる。こんなナマの映像は今後絶対撮れないと思う。 あと最初のMGMのライオンが動かないの。初めて観た気がする。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-06-20 13:56:09) (良:1票) |
29.《ネタバレ》 どえらいお金がかかっている壮大な映画ですが、内容は‶小学校中学年向き偉人伝”です。なにしろ人物描写がシンプル。感情パターンが「裏切られる」→「悲嘆に暮れる」or「復讐に燃える」→「奇跡を前にして歓喜」、と情感のひだが少なめ。人間がこんだけ単純ならキリスト教のみならず各宗教布教は容易に広まったことでありましょうが、二千年経った現在人類の思考はもう少し複雑なのでした。戦争はいっこうに収まらんし。 映画は前例の無いほどに作り込まれていて、セットや衣装のまばゆさにパワー負けしそうです。ただ、あくまで‶舞台上のお芝居”を観ているようでリアリティは低い。世を忍び廃屋に隠れ住んでいる元従者の娘の髪が綺麗にセットされていて、肌ツヤも良くメイクもばっちりというあたりとか。 長尺なドラマの締めを、それまで観客と共に苦難を分かち合ってきた主人公ベン・ハーが担わない、というのには感動どころかずっこけた21世紀の客(=わたし)でありました。 ともあれ、C・ヘストンの隆々たるスターの風格といい、制作への熱量といい、当時のハリウッドの隆盛をつくづくと知る作品です。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-06-13 22:39:33) |
28.波乱な道程を歩む姿を描きつつも、最後は神頼みなエンディング 迫力には圧倒された 【Ren】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-11-19 15:24:40) |
27.まさに大作!囚人が舟を漕ぐ迫力!さらに競馬はそれを凌ぐド迫力!!(多少のチープさはあります) この映画が1959年にできたものだとは信じられない。古臭さを感じない。長さを感じない。本当に凄いですよ! 【さわき】さん [地上波(吹替)] 7点(2016-11-30 18:07:16) |
26.これだけの名作だが、今回初見。 展開も早く、ダイナミック感や迫力もあり、感動とまではいかないものの飽きること無く最後まで到達する。意外だったのは、「キリスト教」の要素が凄く強く出ていたこと。実はこの作品はそういう意図で作られたものなのだろうか。 エンターテイメント性がなかなかのものなので気にならないが、宗教色が強いのは予想外だった。でもさすがの映画。 【simple】さん [地上波(吹替)] 7点(2015-06-20 13:34:37) |
25.4時間の長丁場という、非常にスケールの大きいドラマ。 主人公の波瀾万丈な人生を軸に、迫力あるアクションシーン、歴史上の人物の登場など、 バラエティーに富んでおり、連続ドラマを観ているようで、時間の長さを感じさせなかった。 幼馴染みの親友が敵役というのは、ちょっと寂しかったけどね。 大河ドラマ好きの人には、特にお薦め。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-07 06:21:32) |
24.《ネタバレ》 まさに超有名・超大作 やっとご縁あって鑑賞致しました 壮大なスケールに圧倒 馬車レースは大迫力 こんなすごい映像をよくぞ撮ったものだ CGもなにもない時代なのにね(強いていえばこれは映画館の大画面で観たかったかな) 宗教色の濃い本作は後半一気にキリストの話になりますが、我々日本人には正直いまいちピンとこないような でもしかし縁遠いキリストの何かに少しだけ触れたような気がして(あえて顔を写さない描写がウマイ) ちょっと長いなぁって思ったけど、大変有意義なものでアリマシタ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-05-13 08:21:06) |
23.《ネタバレ》 前半の展開、主人公の心理描写が面白い。そして車上の戦い想像していたよりも迫力満点だった。 でもよかったのはそこまでで、後半は微妙でした。ほかの方も仰っていますが、最後の方はただの都合のよい展開に見えてしまいます。 「キリストの復活」という外的要因は、いままでの主人公の行動とは全く関係のないもの。 主人公の献身的な看病や、治療をするために各地を奔走する、などの展開の方が自分は好きです。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-03-14 18:01:40) |
22.《ネタバレ》 物語は「かつての友情と裏切り」、「身分違いの恋」、「人生の転落と再生」等、非常に王道(悪く言うとベタ)な作りです。絶望から希望と憎しみを糧にして、エルサレムへの帰還を果たすベン・ハーの人生には心打たれるものがありますし、有名な終盤の戦車戦のクオリティは今観ても血沸き肉躍る様な素晴らしさ。物語が壮大である為、240分の長い上映時間も気になりませんでした。しかし原作に忠実とはいえ、最後のキリストの磔刑のシーンは個人的に蛇足だと思ってしまいます。私はキリスト教信仰者では無いので、キリストが天に召されて奇跡が起こり死病が治るってのは、只の都合の良い展開としか思えなかった。 【民朗】さん [地上波(字幕)] 7点(2010-09-19 12:43:05) (良:2票) |
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21.あの時代にこんなスケールのでかい作品を作れたことに賞賛です。制作にとてつもない時間・労力・お金を使っていることがひしひしと感じられました。でもストーリは復讐劇だけで終わってほしかったなあ。個人的にはキリストの話はいらなかったですね。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-08-19 21:31:20) |
20.これがスターウォーズ エピソード1の元ネタとは知りませんでした。すいませんでした。半分ネタで「風と共に去りぬ」と続けて観ましたが、やっぱり疲れました。でも有意義な1日でした。 【えいざっく】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-26 13:49:16) |
19.《ネタバレ》 長いけど、飽きずに観れる。競馬のシーンは圧巻だった。しかし自分の中で競馬のシーンが終わったことですべてが燃え尽きて、その後の話はちょっといらないのかなーと。酷いこと言うけど母親と妹が死んでいたほうが、すっきりした話になっていたかも。キリストの話は個人的にはいらないかと。 【十人】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-22 03:47:08) |
18.59年製作という観点でなら、紛う事なき一大スペクタクル映画。 そして映画館の様な大画面で観ないと意味がない作品だ。 しかしながらやはり宗教色が色濃い。 それもただ濃いなんてレベルじゃなく宗教が嫌いな人は恐らく辟易するぐらいのレベルだ。 でもまぁプロローグの時点で気付くべきだったと今更ながらに思う事しきり。 グラディエーターのモチーフともなった作品としていつかは見ておこうと 心に決めていた作品であるがアレとは復讐劇という部分のみ同じぐらいでだいぶ異なる。 それも上記に挙げた様な宗教色の濃さが吉と出たか凶と出たか。 まぁ本作は当時のアカデミー賞を総嘗めしたぐらいだから吉であろうが。 ・・・それにしてもこの映画の特徴なのかこのDVDの特徴なのか判らんが プロローグとインターミッションを経た2枚目を入れた後の静止画像の異常な長さは何? 音楽は流れているので間違いなく本編(!?)であろうと思われるが 如何せん長すぎる。 余りにも長すぎたのでチャプターで送っちゃったよ。 |
【あしたかこ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-02 07:22:55) |
16.「猿の惑星」との共通点。①苛酷な奴隷生活 ②支配者との闘い ③奴隷生活からの解放 ④上を見上げると驚愕の事実 なーんだ、チャールトン・ヘストンは同じ演技を2度やってたんですね(笑)。 【STYX21】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-29 11:59:08) |
15.《ネタバレ》 スケールの大きな映画でした、あまりのスケールの大きさに途中で居眠りしてしまうほどでした。 【OKE】さん 7点(2004-06-05 11:00:01) |
【kasumi】さん 7点(2004-05-29 01:32:41) |
【zero828】さん 7点(2004-02-21 17:04:28) |
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