1.《ネタバレ》 我々は本当に「良識のある国際人」と言えるのだろうか?
入国管理センター職員達の行為は、日本人の心情を写す鏡の
様なものではないか。「異文化・異人種」に対する怯えを
振り払う為の行動としての威圧。日本人社会からの村八分。
彼らは我々、自分達自身でもある。
そして管理センターの行動規範は「難民=不法入国
してきた犯罪者」という前時代的なもの。臭い物には蓋
で、何十年とほったらかしにしてきた政府政策のツケが、
この混迷した世界には対応出来てない事を証明してるわけだ。
どうすりゃいいの、この状況?
ドキュメンタリーとしては製作者の意見の押し付けが目立ち、
作品としては率直にいって自分は好きではない。レビュワー皆様
の捉え方によっては1点とか2点もあり得る作品だろう。
だけどこの作品に関しては私Nbu2レビューの
絞めパテーン、「~機会が有れば鑑賞下さい」とは書けない。
好き嫌い良し悪しはともかく、このドキュメンタリーは、
現代に生きる我々にとっての「踏み絵」たる作品だから、ちゃんと見るべき。
【追記】今回映画上映後にトーマス・アッシュ監督の挨拶があったのですが、
無知こそが最大の問題であり「この事実が何とか伝わって欲しい」、
「映画を鑑賞した人々が考えるきっかけになって欲しい」点を私は強く感じました。