4.大金持ち苦労知らずのコメディ大家映画監督がシリアス作品を撮る為に貧乏暮らしを経験する。メル・ブルックス作品で観たような物語ですが、ジョエル・マクリー主演もあってか大爆笑シーンも品の良さがありました。彼の腹の底から笑う姿にウットリすると共に、人を笑顔にさせるコメディ作品の値打ちを感じる秀作です。 |
3.景気の悪い時代はこういう笑って心暖まる映画が良いですね。 【サーファローザ】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-02-01 01:01:08) |
2.《ネタバレ》 ビリー・ワイルダーが「素晴しい才能の持ち主」と称したプレストン・スタージェスは50年代以降映画評論家言うところの「才能の枯渇」に見舞われ、作品的にもこれといった物を残せず人生の幕を閉じました。この話も「レディ・イブ」「モーガンズ・クリークの奇跡」に比べれば正直劣るのですが、それでも私はこの映画が彼の「喜劇作家宣言」として断固応援したい。「総合芸術たる映画は文芸的・社会的であれ」といった世間の見方に対して喜劇は一段低く見られがちな中、コメディ映画監督が社会的な題材に取り組むべく浮浪者となって旅に出る。(原題は「ガリバー旅行記」からの引用ですよね)しかしそこで確認できたのは「人の心に暖かさを与える喜劇だって素晴しい」という再発見=「私はやはりコメディを撮る」なのです。結局彼はルビッチ、キャプラ程の名は残せなかったかもしれませんがその心意気は映画ファンの中に残る。名作です。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-04-15 20:30:45) |
1.《ネタバレ》 そうかこの監督の名前プレストン・スタージェスって言うんでしたね、観終わった後素でサリヴァンだと勘違いしていました。マイケル・J・フォックスが著書『ラッキーマン』の中で触れていたので気になって観たのですが、どうやらこのプレストン・スタージェスという人は恐ろしいほどのセンスの良さの持ち主のようで。登場人物のユーモアとウィットに富んだ会話、前半のトレーラーチェイスでのスピード感、そして映画開始数分後に画面にTHE ENDの文字を出してしまう演出の粋さ。肖像画の表情がチラホラ変わるところはコーエン兄弟の『レディ・キラーズ』でも引用されていましたね、というか『兄よ、いずこ』=『オー・ブラザー!』か。そもそもこの手のテーマは今の時代だからこそと思っていたのだけれど、まさか半世紀以上も前から持ち上げられていたとは 驚きです。後半はいよいよ笑い事ではなくなってきましたが、コメディ映画がコメディであるということの意味をしっかりと教えてくれる素晴らしい作品だと思います。「コメディばかり観ていると頭が馬鹿になる」とか言ってやたら小難しい映画ばかり観ている輩に是非とも見せてあげたいですな。それにしても「キャプラみたいな映画を撮りたい」だとか「ルビッチなんて知らん」という発言は随分とまあお茶目な監督だこと。 【かんたーた】さん 8点(2005-01-07 17:13:44) (良:1票) |