83.《ネタバレ》 これは最高に出来のいいブラックコメディーだ。核兵器による恐怖を描きながら、しかも狂気を取り扱っていながら、それをユーモアに変えてしまう手法は見事としかいえず、脱帽するほかない。 一人三役のセラーズの演技は、言われないと分からないほどの怪演で傑作。 ちなみに出てくる女性は将軍の愛人?だけで、会議の最中に痴話電話をかけてくるが、将軍が必死で応対するところも最高に風刺が効いている。 当然ながら、死ぬまでに一度は観るべき映画のひとつ。 【mhiro】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2021-02-18 09:05:53) (良:1票) |
82.《ネタバレ》 オープニングのフォントからして普通じゃない。読みにくいよ!!登場人物のほとんどは正気を失っていて、歴史上の人物や事象のメタファーになっているのが味わい深いですね。歴史は狂人たちが作っていく!そして撃ち抜かれるコカ・コーラの自販機!反撃する自販機! 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-06-01 16:08:22) |
81.《ネタバレ》 う~む、独特な作風はさすがキューブリック監督、ですね。白黒のクールな映像が皮肉さを含みながら進む様はまさにキューブリック節炸裂!といったところですか。そんな中、ピーター・セラーズの一人三役はお見事(ちなみに気づきませんでしたw)でそんなキャスティングもとてもキマッている本作、とても面白かったデスハイ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-03-03 21:37:23) |
80.凄い分かりやすいブラック・コメディ。そして世の中への警鐘。 何度も観たいとは思わないけど、誰もが一度は観てもいいと思う映画。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-02-28 14:46:17) |
79.コメディだったけど、いつも時代も、こんな風にして重要なことは決まっているのかも。笑えないコメディ。 【タッチッチ】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-11-02 17:18:35) |
78.映画の見せ方としては、素場らしい。しかし、ストーリーは笑うしかないか。本当は今でも笑えないね。 【min】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-07 19:58:16) |
77.実は、30年前の学園祭で上演しました。記憶が薄れていたので、本日ブックオフで950円で購入して、たったいま鑑賞しました。いまでは、この映画に匹敵する俳優も、カメラワークも、映像も、作られることはないのでしょう。粗製乱造ではない、作りこんである映画に出会いたいものです。『桐島』をよい映画だという人にも、鑑賞してもらいたいですな。 内容には、賛否両論があると思いますが、映像の技術や、俳優の演技(だいぶオーバーアクトでありますが)については、最近の邦画は言うまでもなく、洋画のお手軽版に比較しても、水準を凌駕していることは明白です。 【クゥイック】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-04 22:25:12) |
76.《ネタバレ》 東西冷戦が激化し、いつ核戦争が起こってもおかしくない社会情勢のなかで撮られたキューブリックの強烈なブラック・コメディ。政治がいかに無茶苦茶で愚かで馬鹿馬鹿しく決定されていくかということ、そしてそれに関与できない多くの人々のそんな漠然とした不安感を乾いた笑いにまで昇華させたキューブリックの初期の傑作。ラスト、幾つものきのこ雲の映像に流される「また会いましょう」は、当時の「もう笑うしかない」というような社会不安を見事に表している。そしてそれは形こそ違えど今現代もあまり変わっていない。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-04-10 12:32:54) |
75.《ネタバレ》 キューブリック監督の風刺が強烈。 ブラックジョークがそこかしこに効いている。 馬鹿な男が次から次に出てきて全面核戦争へと進むさまが笑える。 人類滅亡を前にした緊急事態に小銭をめぐってのやりとりは爆笑もの。 ただ、笑ってばかりもいられず、現実化する可能性を考えると途轍もなく恐ろしい。 ピーター・セラーズの1人3役は気づかなかった。 どの人物もキャラが立っていて存在感がある。 古いモノクロ作品なのに色あせないのは、さすがキューブリックというところか。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-03-28 01:31:42) |
74.強烈なメッセージ性を含みながらもそれを皮肉とブラックジョークを交えて描いた手腕に脱帽です。これだけあらゆるジャンルに手を出してそのどれもが異常なクオリティを有しているのはキューブリックくらいではないでしょうか。天才の成せる業ですね。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-06 15:07:03) |
|
73.評判どおりの怪作です。当方も、「1人3役」には最後まで気づきませんでしたが。なぜ3役にする必要があったのか、むしろそちらのほうが気になります。 それはともかく、この作品のテーマの1つは「やりきれなさ」「無力感」でしょう。最大の権力を誇る米大統領といえども、ソ連首相といえども、動き始めた歯車を止められないときがある。それは今日の日本の政治でもおおいにあり得る話です。この作品では1人の狂人と融通のきかないシステムが元凶でしたが、今の日本の場合、「民主主義」という名の“数の暴力”がそれに匹敵するかと。あんまり言うと怒られちゃいますが…。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-13 01:32:16) |
72.《ネタバレ》 観よう観ようと思いつつモノクロだしタイトルからしてわけわかんないし50年も前の作品だしでなかなか観る機会を逸していたキューブリックの有名な作品。 観てみたらなんとまぁ面白いこと! さすがですねよね、キューブリック!! いきなりクライマックと言える、イカレ将校の核攻撃命令クーデター。ストーリーの運びは緊迫感とユーモアで絶妙のバランスを保ちつつ、実にいいテンポで進行します。 東西冷戦の崩壊なんて言われて久しい現代ですが、当時(わたしが子どもの頃)はやはり2極構造みたいなものは確かにあって、その間には『核』というものが存在していました。っていまだに『核』の脅威は世界各国、絶えずあるんですけどね。 実際カタチは違えど今の日本は放射能の脅威に苦しんでいるわけですし。。。 あとこの作品を観るにあたってブラックユーモアであるってことを知ってたのも楽しめた要因としてあると思います。 なんせ50年前でモノクロ、一応洋画ですし、演者がみな結構紳士な風情なのでわかりづらくもありますが、みんな結構ボケてます。ボケ倒していると言ってもいいかも。 とにもかくにも巧みな脚本で、短い上映時間を差し置いても飽きることはいっさいありませんでした。 現在の派手な映像技術なんかなくても強烈なメッセージをもった脚本なら充分に楽しめることを再認識しました。 まぁ映画業界、あらゆるテーマをやりつくしてしまった閉塞感は否めないと思うので、その点ちょっと現代の監督さんはツライものがあるのかな、なんて余計なことまで心配しちゃいましたね。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-29 19:46:08) |
71.2012.10/25 鑑賞。題名の長いこと長いこと、or以下は覚えられず。Dr.Strangelove で充分しかも、邦題は秀逸。観たかった作品の一つだったがタイトルでのイメージで敬遠してた嫌いもある。シリアスな出足もその後は何でもアリ。皮肉・ブラックユーモア・エロ・ハチャメチャ・笑い・愚かさ・自己主張・等等・・・。50年前も現代も変わらず同じ問題を抱えている。この作品では救いはあったのか無かったのか観る人が考えるのか? でも人間の愚かさを知恵が凌げるのか甚だ疑問で最近の世の中、国の中を考えれば人間不信に陥る。セラーズの3役見事(恥ずかしながら気付かず、ヒゲのセラーズは言うまでもないが、大統領・博士は見たことあると思ってたが・・)。後半最後の部分もう一つ理解出来ず。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-25 13:03:03) |
70.《ネタバレ》 これはキューブリックの最後の白黒映画で、その後カラーの世界でも美しさを極めていくが、光と影の洗練は本作が頂点だろう。とりわけ将軍がらみのシーンで、狂っていく男をとりまく環境の冷ややかさが素晴らしい。暗がりよりも光(おもに蛍光灯)が冷ややかなのが特徴。カラーの世界でも狂っていく男や狂っていくコンピューターを光のもとに描いていくが、白黒の本作が一番ひんやり感じる。外では基地での攻防が、実際の戦闘のドキュメントのような迫真で展開していて、ならばこっちは熱いのかと言うと、車両が燃え上がっているにもかかわらず、トップの狂気が原因の同士撃ちという理由をこちらが知っているせいか、冷笑とまでは言わないがどこか冷めた気持ちで見てしまっている。作戦会議室がひんやりする広さを持っているし、爆撃機の外にはロシアの寒冷地の光景が飛び過ぎていく。この冷たさが畳み込まれた結果、高熱の爆弾が炸裂し続けるのだが、このまぶしい光景すら蛍光灯の光のように冷えびえと迫ってくるのは、自分が地下シェルターに逃げ込める側の人間ではなく、間違いなく取り残される側の人間だからだ。ストレンジラヴ博士にナチの影を与えているのが、話を狭くしているようで昔は不満だったが、ナチの選民思想が当時の核保有国に受け継がれている、ということを言いたかったんだろう。それがこの長い題名の意味するところでもあった。この副題の構文は現在でも有効だな。ちょっと変えて「日本人は如何にして心配するのを止めて原子力を愛するようになったか」と綴れば、深く考えずただ流されていったこの国の戦後史になる。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-29 09:48:15) (良:1票) |
69.《ネタバレ》 再見。確かに初見時には、一人三役は気づかなかったです。でも、それを知った上で二度目を観ると、全く違った趣きの楽しみがあります。特に、真面目な校長先生のような大統領とイカれた科学者である博士が向かい合うシーンとか、一人の人格が二つに分かれているような感じ。スラップスティック・コメディの傑作。 【なたね】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-26 08:43:12) |
68.東西冷戦の時代、その時代を象徴化するかのような映画がまったく同じ年1964年に製作された。「未知への飛行」とこの映画だ。1962年に起こったキューバ危機は、米ソ両国の核ミサイルが乱れ飛ぶ一触即発の危機だった。そうした緊迫の情勢から生まれた映画なのである。 まじめに正攻法にその緊迫感を表現したシドニー・ルメットといわゆるブラックコメディとして皮肉ったキューブリックの優劣を決める必要はないが、「未知への飛行」を知らないままで来た私は、ずっと好きな怖い映画だった。 一人三役をこなしたピーター・セラーズ、映画館で見たときは三役だとはまったく気がつかなかった。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-10 06:28:17) (良:1票) |
67.《ネタバレ》 もしかして、国の偉い人がこの映画の中の人たちくらいバカだったらどうしよう。すんごく笑えるかもね。っていう感じの軽いクスクス感が秀逸。 64年って言うとベトナムで民主主義が圧されている戦況ではないだろうか。ベトナムの脆弱性と共産圏の思想から作りだした世論に、アメリカ軍に軍事行動を極端に制限させ、結果アメリカ人が作りだした自制がしばらくアメリカ人を殺し続けることになる。 当時のベトナムでは共産圏と民主主義のせめぎ合いは、結局数年後に攻撃制限をやめたアメリカにより徹底的に北ベトナムを蹂躙することで終結する。アメリカとしての軍事行動は圧倒的な勝利でベトナムを制圧し、民主主義を守った構図であった。しかし、アメリカの撤退後再介入をさせなかった当時の世論は北ベトナムの再整備を許し共産主義による迅速なベトナム全土の武力統治を許してしまう。それを以てアメリカの敗北として悲壮感と軍への憎悪を自己陶酔の肴として重宝してしまう社会が作られてしまった。 この映画はそういった流れへのサブリミナル効果的に作用したのではないだろうか。目にした情報を信じるほか無い当時としては、このアホなアメリカ人というのを国家の一面として多分にすり込まれてしまったというのは無い話ではないかもしれない。そういう、ほんのブラックジョークのつもりで作られた映画が一人歩きし、平和を訴えたりとか無邪気に冷戦を批判してみせたりという主張にまで発展してしまうのは残念だが、古今東西を問わず人は千差万別だといわざるを得ない。 絶対この映画自体は単なるブラックジョークのたぐいで、映画としての完成度を真摯に追求した結果であると思う。けど、この映画を見て大まじめに平和を祈念する人を非難はできない。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-09 16:39:07) |
66.《ネタバレ》 随分前、吹き替えで見たんですが、その時は内容把握がイマイチだったのでしょうか。今回は吹き替えて見ました。単純に面白かった。B52の機内緊迫感とペンタゴン(?)でのまじめで間抜けな政治家と軍人の遣り取り。子供の頃、まだソ連の活きが良かったとき、友達と「馬鹿な奴が、核ミサイルのボタンを押して第三次世界大戦が起きる」なーんてことをまじめに話していました。この映画が元だったのでしょうか。非常にブラックなのですが、最近のCGだらけのパニック映画や下品なホラー映画に比べるとなんと品の良い、そしてコメディなのでしょう。 【プライベートTT】さん [ビデオ(吹替)] 8点(2009-11-18 21:37:19) |
65.ドタバタながらなんとも恐ろしいコメディですね。笑うに笑えないが笑うしかない、手に汗握る一本。無茶苦茶です。ステキです。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-07-11 17:55:19) |
【Junker】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-08 01:10:59) |