12.《ネタバレ》 戦争映画としての面白さも十分兼ね備えている戦争アクションコメディ。
イーストウッドとサヴァラスが戦争映画として作品を引き締め、
とぼけた味を見せる怪優サザーランドとコメディアンのリックルズがコメディとして作品をいい具合に緩めます。
任務そっちのけで金塊強奪団と化した彼ら小隊の面々の顔ぶれが絶妙。仲間の数名が命を落とす中盤の地雷原の攻防に、
最後の金塊が眠る町での市街戦は戦争映画らしい緊張感も見せてくれます。
真面目に戦争なんかやってられるか!と思わせるような、やたらうるさい上官の存在がいいアクセントになっています。
「お互いただの兵隊じゃないか。こんなとこで死んで何になるんだ。」と、
町を守備するドイツ軍と仲良く金塊を山分けし、軽く敬礼し別れ行くラストの爽快感もいい。
その直前、イーストウッド、サヴァラス、サザーランドが一列に並び敵のタイガー戦車に向かってゆっくりと歩を進める。
ほとんど西部劇のような(この時のいかにも西部劇風の音楽も含め)演出といった遊び心も楽しい。
愚かな戦争を笑い飛ばしつつも豪華キャストのカッコよさや味を十分に堪能できる戦争アクションコメディの佳作です。