1.《ネタバレ》 素敵な作品だったと思います。淡々と語るのは是枝くんの作風。シーン転換の間が悪かったり、俯瞰、鳥瞰、ロングショットがほとんどないので映像的に閉塞感があるのは事実ですが、もとがTVドキュメンタリーの人ですから。ということで、赤穂義士の話が同時進行で進む構造にし「仇討ち」を多角的視点で捉えられるようシナリオを構成したと思います。なお、寺島進の寺坂吉右衛門の離脱が47 or 46人の解釈に影響していて、実はこの物語のオチはこちらではないのかと後になって気づきました。また、色々なところに山中貞雄監督へのオマージュが散りばめられ、わかる人にはわかるようになってます。しかし、古田新太演ずる貞四郎が「10年かかるか、20年かかるか、江戸は広いから…」と言い出したときは大笑いしたな。気になるかた「丹下左膳餘話 百萬両の壺」(トヨエツに非ず)ご覧ください。石橋連司の庄三郎の下ネタ、大受けしたんだけど、若い子って笑わないのね。わかんないんだろうか? 現代語で作ったのはとっつきやすさのため、岡田准一目当てで観に来るひと対策でしょう。