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いのちの食べかた

[イノチノタベカタ]
Our Daily Bread
(Unser täglich Brot)
2005年オーストリア上映時間:92分
平均点:5.87 / 10(Review 30人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-11-10)
ドキュメンタリー動物ものグルメもの
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タイトル情報更新(2021-08-23)【イニシャルK】さん
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監督ニコラウス・ゲイハルター
脚本ニコラウス・ゲイハルター
撮影ニコラウス・ゲイハルター
製作ニコラウス・ゲイハルター
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4.いずれのショットも画面にパースをつけ、厳格すぎるくらい厳格に構図を決めている。
その画面領域の中で動植物・人間・メカニックそれぞれがせめぎ合う様が
スペクタキュラーだ。
その奥行きを強調したカメラ移動は、その産業の構造的スケール感を否応なしに
感じさせる。(延々と続く厩舎、延々と下るエレベーター等など)

そしてここには「機械的で規則的な運動のリズム」(長谷正人
『映像という神秘と快楽』)がある。

映画に登場するベルトコンベアー作業の数々は一見、単調で「無機質」でありながら、
それは無意識に規則正しく心拍運動し生命を維持する人間とも通じ合う。
ゆえに、そこには心情に拘らず、
リズミカルな反復運動に同調する「映画的快楽」が逆説的に伴う。
その規則の中に不意に現れる小さな不規則の面白さがまた引き立つ。

音楽を一切廃すること、言語解説による意味付けを一切廃すること。
それによって観客は反復のリズムを体感し、動植物の肉声・質感を感受し、
意味から開放される。

動植物への同情や憐憫や感謝。それらの単純な感情を喚起する自由を保障しつつ、
作り手はまず、様々な運動と色彩と音にあふれた画面そのもの、つまりは
本源的な映画の面白さを受け取ることを
求めているに相違ない。

断片的なショットに、奥行を意識した構図。機械と動物と、食事する人物。
まさに映画の定義に適った、リュミエール的な映画じゃないか。
ユーカラさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2014-09-19 00:21:59)
3.《ネタバレ》 すごいドキュメンタリーです。マーケットできれいにパックされた牛肉、豚肉を見たことのある人。おいしいマックやフライドチキンなどを食べたことのある人は是非この映画をみるべきです。そして自分が何者なのか、自分たち人間がこれらのものたちに何をしているのか知るべきです。その上で、考えなくてはいけません。エイリアンが人間に卵を植え付け殺し食べてしまう宇宙SF映画なんてこの映画にてんで及びません。なんせ地球で行われている真実なのですから。
口の中でとろけるような霜降り高級和牛すき焼きをごちそうした後で、動物保護団体の方、クジラをとるなピースの会、虫も殺したこともない上品で高貴な生まれの方に、是非この映画を観ていただいて感想をいただきたい。けしからん映画だと言うのだろうか、けしからん人たちだと言うのだろうか、もう肉は食べないと言うのだろうか。それは個人の自由でしょうが、生きるということは、すごいことです。生きるということはたえずほかのものの犠牲の上に成り立っていること。生命はこの地球で生まれ個々のいのちは閉じつつも、大きな大きないのちはつながっていること。そしてこのいのちに謝罪しつつ感謝すべきです。わたしたちはこのいのちによって生かされている事実を知ったら、もっともっと謙虚になれるのではないでしょうか。 追)ぶら下がった豚が哀れだった、この中の一頭が絶対自分でないと言えるのでしょうか? ちょっと考えさせられました。
杜子春さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-27 12:00:23)
2.《ネタバレ》 おそらくワンシーンだけ取り出せば、企業PR映画にも使えそうな映像。「我が社はこのように完全オートメーションで、清潔に食品を提供しています」って感じで。でもそれがこれだけ連なると、ちょっとグロテスクな様相を帯びてくる。ドキュメンタリーの面白さだ。大量消費社会と頭では理解していたつもりでも、その大量ぶりのハンパじゃなさ、それに驚いておくことも無意味ではないだろう。コッココッコやっていた鶏たちが機械に吸い取られ、どんどん処理されて、吊るされたまま“製品”になっていく。ベルトコンベアーのヒヨコなんか、コントのワンシーンみたい。木を揺すって実を落とす機械も、なんか笑えた。そう、専門化した珍しい機械の数々も見どころで、ここらへんはSF映画の世界だった。牛の乳搾り用メリーゴーランド、牛のエサ噴射機、惑星探査機のように両腕を広げていく畑の農機、無駄のない豚や魚の内臓摘出装置、エレベーターでの長い長い降下後、地下深くに広がる岩塩採掘場のシーなんか、あそこだけ見せられたら絶対にSFだ。食卓の向こうにSFが広がっていたとは知らなかった。屠殺機で静かに殺される牛、抵抗する牛、個性のあったどれもが、処理されれば同じ肉塊になっていく。考えてみればこの映画、よくテレビの自然もの番組なんかで目にするチータの狩りのシーン、あれの人間版なんだな。あの必死の迫力、食うか食われるかの緊張から、なんと我々は遠くまで来ているんだろう、という感慨が湧く。シンメトリーで捉えた透視画法の無機的な構図が静かに続き、その中で有機物が食製品へと変えられていく。でもそれはチータの狩りと本質的には全然違っていないはずなのだ。まったく言葉に寄りかからず、目で追跡する92分間は、映画の基本の驚きを改めて体験する新鮮な時間に満ちていた。
なんのかんのさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-06-09 12:14:09)(良:2票)
1.美しい画ばかりが続くんですが、意外にインパクトのある画は少なかったなぁってのが感想。それでも映像から何かを感じ取り、見ている間は食とはなんだろう・・・と考えてしまう作品です。
みどりいろさん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-18 18:28:58)
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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 5.87点
000.00%
113.33%
2310.00%
326.67%
426.67%
5310.00%
6620.00%
7516.67%
8413.33%
9310.00%
1013.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.66点 Review3人
2 ストーリー評価 7.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.50点 Review2人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review2人
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