1.高評価を得ている「シティ・オブ・ゴッド」(以下ゴッド)の派生作としては、ずいぶんひっそりと公開されてたようで、DVDが出る直前まで僕も存在を知りませんでした。TVドラマ版の完結編という扱いだからでしょうか?
ドラマ版は観てませんが、今作はしっかりと一本の映画として成り立っていました(ゴッドとも繋がりは特にありませんし)。監督は違うものの、ギラギラした映像表現は引き継がれており、特に光の扱い方や大胆なピントのずらしによる効果などはゴッドを上回っているかもしれません。
今作では、ギャング達の抗争を主軸に描くのではなく、その抗争が起こっている町での一般市民達のドラマを描いていてより身近な視点となっている分、激しさは抑えられているものの感情移入しやすくなっているのではないでしょうか。若干複雑そうな人間関係もなんとなく見ていれば理解できる程度だったので安心。ゴッドほどの衝撃度はないが、腰を据えてじっくり観れる映画です。
相変わらずの無名(?)キャスト陣の安定感、存在感には感服。今作主演の平民アセロラとゴッドの少年リトルダイスは同じ役者だって終わってから知りました。びっくり。