3.《ネタバレ》 なんとなく『クローバーフィールド』を思い出します。
ちょっとドキュメンタリーチックな作風と、この映画独特の緊張感がクセになりますね。
空爆の後。兵器や車両の残骸。廃墟。その見せ方が絶妙で、エイリアンを見せていないのに、エイリアンの存在を確かに感じさせます。
現地でスクープを狙うカメラマンと、新聞社の社長の娘。この2人が危険地帯となったメキシコからアメリカへと脱出するだけの話。ストーリをシンプルにしたが故に、その臨場感と緊張がリアルに伝わってきます。
列車で空港に向かうも、途中で線路が破壊されていて、来た道を戻っていく列車。仕方なく徒歩で港へ向かう二人。
なんとか無事に港に到着し、アメリカ行き最終便のフェリーのチケットを入手。
ところが馬鹿な主人公が馬鹿なミスでパスポートを盗まれ、最終便に乗れなくなる始末。仕方なく大変危険な陸路でアメリカへ。
この徐々に状況が悪くなっていく感じがたまらなくドキドキします。
エイリアンにまだ襲われてもいないのに、こんなにドキドキさせてくれる映画はなかなかない。
このまま最後までエイリアンを出さないパターンもありうるか?と思っていたら、終盤は3回もエイリアンと遭遇。
しかも3回目、つまりラストはメキシコではなく安全なはずのアメリカでの遭遇です。
やっとアメリカに着いて一安心かと思いきや、あれ、おかしい、国境に誰もいない・・・。
いやー、アメリカ本土にも地球外生命体の侵略が始まっているという展開には恐れ入ります。
これを制作費130万で作ったなんて、天才としかいいようがないです。