1.《ネタバレ》 「キングス&クイーン」や「ジミーとジョルジュ」のデプレシャン作品を観ると、
相当悩みぬいた痕跡がうかがわれる。
そんな彼の青春ロマンスはやはり一味違う。
冒頭のスパイ映画風の自分のパスポートを偽造するところから、
一転青春ロマンスになる、この映画。
観終わって、彼の恋愛が終わってしまうのは、自分を切り売りしたあの事件が
非常に象徴的なものであるという余韻がじわ~と伝わってくる演出だったのだと分かる。
知的な映画でとても好きだ。
彼の作品の顔でもあるマチュー・アマルリックもいかにもフランスっぽくていい。
アルノーデプレシャン作品は、今後もマークだな。