3.本作はラストに尽きます。スタージェス監督らしい渋く味のある演出なんですが、中盤辺りまで坦々と進むだけでちょっと退屈。ところがハリケーンの眼を利用するという着想からにわかに盛り上がり、カタルシス充分なエンディングシーンまで一気に見せてくれた。あたかも、翌年に起こるアポロ13号の出来事を予見していたかのような展開。冷戦という当時の緊張する米ソ間に於いて、ソ連の宇宙船を登場させるという発想も素晴らしく、独特の効果音を取り入れたラストのドラマは斬新かつ見応え充分。ラストに必ず何かある、衝撃的なシーンが用意されていると監督を信じてホントに良かった。