5.冒頭から映画の中に引き込まれる。 ただ怖いだけの映画ではなく、ただ哀しいだけの映画でもなく、観終えてから「これいいよ」って人に勧めたくなる映画だった。 一切の予備知識なく鑑賞されることをお勧めしたい。 |
4.《ネタバレ》 「成人になるまでは屋敷を離れてはならない」「鏡を覗いてはならない」「屋根裏部屋に近づいてはならない」「血で汚された箱に触れてはならない」「“何か”に見つかったら砦に避難しなくてはならない」――。自らに課した、そんな五つの掟を守りながら、慎ましやかに暮らしているマローボーン家の四人兄妹。イギリスからアメリカ郊外の山の中に佇む古びた洋館に越してきた彼らは極力外部との接触を断ち、恐ろしい何かから身を隠すように静かに暮らしていた。そんな折、持ち上がった館の相続問題。期日までに親権者である母親のサインがなければ、兄妹は離れ離れになってしまう。だが、彼らの母親はアメリカへの旅路で体力を使い果たし、帰らぬ人になっていた。何とかして事態を打開しようともがく兄妹たち。同じころ、末の弟が館の中で不穏な何かを目にするようになり……。果たしてこの館に隠された驚くべき真実とは?どうして彼らは鏡を覗いてはならないのか?そして、兄妹は無事に成人になる日を迎えることが出来るのか?古びた洋館でひっそりと暮らすマローボーン家の兄妹を襲う、そんな数々の不穏な出来事をダークに描いたゴシック・ホラー。制作を務めるのは同じくゴシック・ホラーの傑作『永遠のこどもたち』を撮った、J・A・バヨナ。いかにも彼らしい不穏な空気に満ちた、なかなか見応えのある作品に仕上がっておりました。取り敢えず、「何か裏がある」というのは冒頭から分かるのですが、観客を導くミスリードの仕方が抜群に巧く、最後まで全く気が抜けません。ことの真相は途中で半分くらいまでは予想できるものの、完全には分かりませんでした。この屋根裏の〇〇は〇〇で実は〇〇ていたというのは何とか予想できたものの、〇〇たちは実は〇〇の〇〇だったとは……って決定的なネタバレを避けるあまりもはや検閲文書みたいになってしまいましたが(笑)。それはさておき、普通にホラー映画としてかなり高い水準に達しているのが素直に素晴らしい。館の中に居る何かが徐々に兄妹たちを追い詰めていく描写の禍々しさといったらない。最後までずっと不安感が拭い切れないのはいいホラーの証ですね。そして、最後は切なく哀しい余韻を残してくれるのもこの監督ならでは。なかなか完成度の高いゴシック・ホラーの良品でありました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-01-03 04:01:07) |
3.何かこの家には掟が色々有って、それを破ると大変な事になるというのが基本なんだけど、しかし重要なのはそこでは無くて、色々と予想外な展開もありつつ実はヒューマンドラマで、単なるホラーじゃないのが意外性あって良かった。洋画特有の無意味な恐怖演出もあまり無くて、意味が分かると怖い系の恐怖なのでこれは好きなホラーだった。あんまり書くとネタバレになりそうなのでこの辺で。 【ヴレア】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-10-03 07:34:01) |
2.この作品「見とくか」程度の認識で入ったんだけど、思いの外出来が良いんで驚いた。「ホラーの怖さは人間の怖さ」を味合わせてくれる良作。あの日、マローボーン家で何が起きたのか、そこには恐ろしくも悲しいドラマがあった。予備知識は一切なしで見た方が良い。おすすめ。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-04-20 14:24:43) |
1.《ネタバレ》 日本公開は1年半くらい遅かったんですね。 忌まわしい過去から逃れるためアメリカにやってきた家族。優しかった母親が病にかかり亡くなってしまい、5つの掟を守り人里離れた森にある古い屋敷でひっそりと暮らしている4人兄妹の物語。 良い出来だった『永遠のこどもたち』を監督したJ・A・バヨナが製作総指揮で脚本を担当したセルヒオ・G・サンチェスが今作も脚本しつつ監督デビューということなので、タイトルとポスターと軽いあらすじだけ確認して観に行きました。鑑賞後に予告編など見てみましたが見なくて良かったなと思いましたね。 純真でひたむきに生きている仲良し4人兄妹はそれぞれ強さと脆さがあり、友達になったアニャ・テイラー=ジョイ演じるアリー含めてとても可愛く、巧妙なストーリーと上手い演出もあって引き込まれました。散りばめられていた謎と伏線が収束していくさまは見事だったし想像のもう一歩先を行かれましたわ。お兄ちゃん頑張ったな。スペイン産のホラーやスリラーは面白い発想のモノの多いですね。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-04-17 01:12:19) |