1.《ネタバレ》 モノクロ映画の特質をフルに活用したセミドキュメンタリー風。黒と白の中で影の使い方や光の差し加減で人物の映し方を変える映し方どれをとっても素晴らしいし夜の地上での暗さと部屋の中の暗さ、地下の下水管での暗さを全て微妙に変えることによってそれぞれ違う雰囲気をちゃんと表現できているのは凄い。最初から犯人バラシをすることによって捜査する側と犯人側の動きを対比させながら進んでいく展開は普通のサスペンスな刑事ものの映画とは一線を画してるような感じでレトロな所が時代を感じさせてくれるけども追いつ逃げつつの展開がなかなか。犯人演じるリチャード・ベースハートの動きや自主治療するシーンの迫力さも見ている側もちょっとのめりこんでしまったかな。こういったモノクロさをフルに使ってくれる映画はなかなかないので個人的には満足。