2.《ネタバレ》 いや、シンプルだケド、コレは中々…滑り込みで2023年のベスト5が一個入れ替わったな…(私が観たのは年明け後だケド)
大筋としては比較的オーソドックスな憑依もののホラーで、かつ変に凝り過ぎるコトも無いコンパクトな尺+テンポも悪くないのがまずは観易くて好いですよね。ソコで多少、憑依ものとしてはその主体が(平時の悪魔ではなく)悪霊=怨霊であるコトとか、ごくネガティブなラストの感じとかも含めてややフツーの欧米ホラーとは趣きが違うっぽい箇所も見て取れはしますが(⇒今作ってよく見たらオーストラリア産なんですね)、どちらかとゆーとソッチよりも端的な映像の力強さに第一には引き込まれましたですね。中々、大胆だな~と言って好い様な構図で禍々しいモノを思い切りバーン!と+結構ネットリと映して来るって感覚が在ったのですが、それでいてキレも十二分に感じられるとゆーか、その辺には(逆に)かなりこだわって準備してた様に思えるのですよね(⇒私もちょっと近いうちにソコだけ再確認の為に観直そうかな…と思ってる位で)。あと、そーいうカメラワークで映してるトコロの若い役者さん達の(異形のモノとしての)演技自体が、コレまた皆(チャンと若いワリにも)頑張ってたかな~とも思いますね(意外なマデの高クオリティ)。
加えて、ココに関してはホラーファンとしての個人的な好みに類する観点かとは思いますが、中盤以降また中々に「ナニが起こってるか定かにならない」という、その不可解さが至極に個人的にドンピシャだったのですね。結局、ミアの母親の死が自死なのか事故なのかも完全に明らかにもならないですし(⇒ごく強力に自死であったコトが示唆されてはいるものの)、クライマックスを踏まえても主人公を除く主要人物達の生死もまた判然としないママ終わってゆくのですし、だからラストなんかだって未だ「コレはナニかの(覚めない)悪夢?」とだって思える様な⇒チャンと終わった様でまだ悪夢の続きが残ってる様な、も~極上の不穏さを湛えて居た…と思うのですよね⇒重ねてコレって、個人的には超々好み!てゆうヤツだったのです。なので、少しだけオマケしてこの点数としておきます⇒映画館でやってるうちに是非々々。
※以下余談:もう一点、コレは(前述どおりの)オーソドックスな前半を、私がよりホラー的に観てゆくコトが出来たコトの(結構重大な)理由なのかも知れませんが、私にはこの「降霊ごっこ」がもたらした悲劇とゆーのが、ソレこそ「薬物ラリパッパパーティ」が引き起こしたソレ(のメタファー)にしか見えてなくって、結果としてより一層暗澹たる気持ちで痛ましく眺めていた…というコトなのかも知れませんです。件のコロナ禍+例のオピオイド危機を経て、今や米国内の薬物事故による死者は年間10万人のスケール…ってゆーんだからも~トンデモ無い!すよね。そう、薬物って、正に今作で描かれるコトと同じ様に、人に依って or タイミング・体調に依っても諸々の「効き目」が違うから、だから大丈夫そうに見えてても⇒一発で即死するコトだって全然あり得るのだと思ってるのですよね。やっぱ、どの種類だろうが絶対に手を出さないに越したコトはねーです(ソレがホントにそのクスリである保証すらねーのだから)。