7.《ネタバレ》 最初台湾人の攻撃口調の喋り方にうんざりするがそのうち慣れてくるのはボクだけでしょうか?。
そんな中、比較的温和な口調で話す一家の物語である。
父・NJ、母・ミンミン、長女・ティンティン、次男・ヤンヤンの四人家族の周辺で起こるいろいろな事を一見雑多な順番で並べて観せ、
だんだんと収束に向かうというストーリー。
実際には長女・ティンティンの事がほとんど描かれているが、
タイトルに「ティンティン(発音のみなら「チンチン」となる)」という名前を入れるのは日本語的にはばかられるという判断か?
ボクはこういう淡々とした流れの映画は好きなので点数を高くしたが一部頂けないところも有る。
台湾のコピー文化の蔓延と日本人・大田(イッセー尾形が好演)に対する好意的な表現は印象に残る。
結婚式に始まり、途中帰宅したお祖母ちゃんが自宅で倒れる。
ベットで横たわる無意識のお祖母ちゃんに医師が「話しかけて下さい」と母親・ミンミンに告げる。
各自、無意識のお祖母ちゃんに自分の心情を語る。うまいドラマ設定だと思う。
心情を暴露する者たち、それは同時に映画の観客への心情の説明につながり脚本術の基本的手法である。
そして最後はお祖母ちゃんのお葬式で終わる。これに新しい生命の誕生など人生の全て儀式(冠婚葬祭)この中には凝縮されている。いかにも台湾らしい。
浮気に走る父、友達の恋人に恋する長女、自分のせいでお祖母ちゃんが倒れたのではと悩む長女、
そしてその誤解の解決、寺にこもる母、先生にいたずらをするヤンヤン、等々、
一見雑多に起こる事柄が最後のお葬式で収束するように見えます。
最後のお葬式でヤンヤンがお祖母ちゃんに語る言葉は「少なくとも色んな経験をした分私たちは成長致しました」と言ってるような気がしました。
ホッとする映画でした。最後にこの映画は字幕よりも吹替の方が良い事を記しておきます。
2017年7月5日訂正)
DVDを見返して「字幕の方が良い」と思った。
「NJ家の家族たちはこんなにも人生を考えて暮らしているのか?、疲れないかな」と思いました。